長野の温泉街・温泉地まとめ
温泉の数が全国トップクラスの長野県。紅葉を楽しめたりレトロな街並みが広がる温泉地など、県内各所に個性豊かな温泉が点在しています。のんびりと温泉街散策するのもよし、アウトドアやスキーなどのウィンタースポーツも同時に楽しむのもよしと、観光の拠点としてもおすすめ。長野県の人気温泉街・温泉地をピックアップして紹介します。
トップ写真:石畳が敷かれ風情ある温泉街が人気の渋温泉(アーカイブ記事より)
目次
長野の人気温泉街14カ所
湯田中渋温泉郷/野沢温泉/戸倉上山田温泉/沓掛温泉/鹿教湯温泉/別所温泉/浅間温泉/白骨温泉/大町温泉郷/蓼科温泉/上諏訪温泉・下諏訪温泉/早太郎温泉/昼神温泉
温泉地・温泉街の数が全国トップクラスの長野県
長野県の温泉地数は全国2位なのをご存じですか?1つの温泉に1カ所以上の宿泊施設を持つ温泉地を数えると205にのぼります(※)。歴史ある温泉地が多く、レトロな雰囲気や風情ある温泉街も人気です。温泉に浸かるだけでなく、浴衣と下駄で温泉街をのんびり散策するのもおすすめです。自然豊かな長野県だからこそロケーションが豊富で夏の深緑、秋の紅葉、冬の雪見風呂など四季折々の景色とアウトドアやウィンタースポーツと一緒に楽しむこともできます。そんな温泉大国・長野県で特に人気の温泉地・温泉街をピックアップしてご紹介します。
(※)環境省・令和元年温泉利用状況から
長野の人気温泉街14カ所
フォトジェニックな温泉街
≪湯田中渋温泉郷≫
長野県下高井郡山ノ内町
湯田中渋温泉郷は長野県下高井郡山ノ内町の夜間瀬川、角間川、横湯川沿いに広がる9つの温泉街を総称した温泉郷です。国内屈指のスキーリゾート地・志賀高原の入口にあるため、スキーやスノーボードなども一緒に楽しむことができます。
湯田中渋温泉郷の中で特に規模が大きいのは渋温泉と湯田中温泉。渋温泉はフォトジェニックな温泉街が人気です。石畳に舗装された通りに多くの宿泊施設や土産物屋が立ち並び、建物の多くは木造建築。レトロな雰囲気が漂う温泉街を浴衣を下駄で散策するのがおすすめです。湯量豊富な渋温泉は全てのお風呂が100%源泉かけ流し。渋温泉に宿泊するなら『九湯巡り』も外せません。宿泊者が利用できる9つの外湯を『祈願手ぬぐい』にスタンプを押しながら巡るもので、全て巡ると“苦(九)労を流してご利益を授かる”と言われています。
渋温泉の隣にある湯田中温泉は5つの温泉を総称したもので、田んぼから湯がこんこんと湧き出たという言い伝えから"湯田中”と名付けられたと言います。1350年以上前に開湯し、俳人・小林一茶も愛したと言われています。温泉街には句碑がいたるところに立てられ、『一茶の散歩道』という遊歩道も整備されています。
その他、湯田中渋温泉郷には山深い場所にある秘湯のような温泉・上林温泉やニホンザルも入浴することで有名な地獄谷温泉などがあります。
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13もの外湯巡りが楽しめる
≪野沢温泉≫
長野県下高井郡野沢温泉村
国内屈指のスノーリゾート地として知られる長野県下高井郡野沢温泉村。スキー場がすぐ近くにあるため、冬場はスキーやスノーボードと温泉がセットで満喫できます。野沢温泉のシンボルともいえる『大湯』を含め13の外湯があるのが特徴。土産物屋や飲食店が立ち並ぶ温泉街を散策しながら、のんびりと湯めぐりを楽しむのもおすすめです。撮影スポットとして人気の『麻釜(おがま)』は、100℃近いお湯がこんこんと湧き出る源泉の一つで、地元の人が日頃から野菜や卵をゆでたり清掃・管理を行っています。温泉街には、温泉卵作りの体験ができる源泉が何カ所かあります。
*麻釜は見学のみ可能で中への立ち入りは村民以外禁止です。
懐かしさ漂う温泉街
≪戸倉上山田温泉≫
長野県千曲市
長野県千曲市の戸倉上山田温泉は、善光寺詣りの精進落としの湯として昔から親しまれ、開湯120年を超える歴史があります。泉質は『アルカリ性単純温泉』です。50以上の源泉が掘り起こされたといわれ、豊富な湯量が特徴。宿泊施設だけでなく源泉かけ流しの外湯や足湯も点在します。温泉宿を中心に昭和レトロな温泉街が広がり、各店の看板に明りがともったネオン街は昼とはまた違った雰囲気に包まれます。射的など懐かしい遊びが体験できる場所もあるので温泉街を散策して楽しむのがおすすめ。
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根強い人気を誇る秘境のような温泉地
≪沓掛温泉≫
長野県小県郡青木村
沓掛(くつかけ)温泉は、上田市の西・青木村にある温泉。わずか2軒の旅館と3軒の共同浴場・日帰り入浴が営業する、秘境のようにひっそりとした温泉地です。平安時代の開湯以来、湯治客をはじめとする多くの人から根強い人気を得ています。華やかな温泉街というより静かな農村という雰囲気が強く、ゆっくりと温泉に浸かりのんびり過ごしたい人におすすめです。体への負担が少ない“ぬる湯”の入浴施設が多く、じっくりと温泉を楽しむことができます。
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湯治場として栄えた自然豊かな温泉街
≪鹿教湯温泉≫
長野県上田市
“シカが猟師に教えた湯”といわれる鹿教湯温泉は、自然豊かな静かな山あいに広がる温泉地で国民保養温泉地に指定されています。神経痛や関節痛に良いと人気で古くから湯治場として栄えてきました。温泉街には約20軒の宿が立ち並ぶほか、泉飲所や日帰り入浴施設なども点在。特に、共同浴場『文殊の湯』近くの渓谷にかかる『五台橋』の景観が人気です。五台橋は国内でも珍しい屋根付きの木橋で、深緑や紅葉など四季折々の美しい景色を楽しめます。温泉街では、例年12月下旬に氷の灯ろうを灯す『鹿教湯温泉氷灯ろう夢祈願』が行われ、やさしい光が温泉街を幻想的に照らします。
長野県最古の温泉地
≪別所温泉≫
長野県上田市
長野県上田市にある別所温泉は長野県最古の温泉地といわれています。国宝や重要文化財をはじめ多くの文化財が点在していることから「信州の鎌倉」とも呼ばれるほど。北陸新幹線『上田駅』からローカル線・上田電鉄別所線に乗り換えた終着駅にある温泉街でアクセスも便利です。温泉街は散策コースが整備されているので寺社仏閣巡りを楽しむのがおすすめ。縁結びにご利益があるといわれる『別所神社』や縁結びの木『愛染カツラ』など恋愛に関係したスポットも数多く女性にも人気の温泉地です。宿泊施設だけでなく、外湯や足湯などもあります。
1300年の歴史がある“松本の奥座敷”
≪浅間温泉≫
長野県松本市
『国宝 松本城』から車で約10分と好アクセスの場所にある浅間温泉。松本城や上高地など松本観光の拠点としてもおすすめです。温泉街は“松本の奥座敷”と呼ばれ1300年の歴史があります。湯量豊富で源泉の温度が約50℃と加水・加温が不要なため源泉かけ流しの施設が多いのが特徴。宿泊施設のほか日帰り入浴施設もあります。温泉街には昔ながらの土産物屋や飲食店などが立ち並び、寺社仏閣や古墳など歴史を感じるスポットも点在しています。温泉街のレトロな雰囲気を楽しみながら散策するのがおすすめです。
絹のように滑らかく乳白色のお湯が特徴
≪白骨温泉≫
長野県松本市
中部山岳国立公園区域内の深い山々で囲まれた場所にある白骨(しらほね)温泉。昔から湯治場として栄え、国民保養温泉地に指定されています。絹のようになめらかで乳白色のお湯が特徴。通常、乳白色の温泉は強酸性ですが、白骨温泉は弱酸性です。温泉街は10軒ほどの旅館のほか、数軒の土産物屋と食事処があるのみ。静かな場所でゆっくりと過ごしたい人にぴったりの温泉地です。秋の紅葉や冬の雪見風呂など山深い温泉地だからそこ見られる景観を思う存分楽しめます。
ウィンタースポーツの拠点としてもおすすめ
≪大町温泉郷≫
長野県大町市
長野県大町市の大町温泉郷は、鹿島川のほとりにある白樺やブナの木に囲まれた静かな温泉郷です。源泉は高瀬渓谷にある葛温泉から引湯され、十数軒の旅館・ホテルが点在しています。弱アルカリ性の単純温泉で日帰り入浴施設も数軒あります。立山黒部アルペンルートや黒部ダムに近く、観光拠点としてもおすすめ。ウィンターシーズンは、周辺の各スキー場までシャトルバスの運行があるため、スキーやスノーボードとセットで温泉も楽しめます。
武田信玄の“隠し湯”
≪蓼科温泉≫
長野県茅野市
古くからリゾート地として栄えてきた蓼科高原にある蓼科温泉。泉質や効能が異なる5つの源泉が湧き、それらを総称して蓼科温泉と呼んでいます。宿泊施設だけでなく日帰り入浴・立ち寄り湯もあり、湯めぐりでそれぞれの源泉を楽しむこともおすすめ。開湯の歴史は古く、戦国時代の武将・武田信玄の“隠し湯”として軍の兵士たちが傷を癒した温泉という物語が残っています。エリア内は豊かな自然が広がり、八ケ岳連峰を背景に広がる蓼科湖や美術館などの観光スポットが点在。夏はトレッキング、秋の紅葉狩り、冬はスキーやスノーボードなど、温泉とセットで楽しめるコンテンツが豊富です。
アクセスもロケーションも抜群
≪上諏訪温泉・下諏訪温泉≫
長野県諏訪市・諏訪郡下諏訪町
長野県最大の湖・諏訪湖畔に広がる温泉郷が上諏訪温泉です。JR上諏訪駅から徒歩5分~10分の場所にあり、『特急あずさ』を利用すれば東京から約2時間20分でアクセスが可能です。1日1万5000リットルの湧出量を誇り、レイクビューの客室や諏訪湖を眺めながら入浴できる浴室などロケーションも人気です。諏訪湖畔でアクティビティを楽しんだり諏訪大社や霧ヶ峰高原への観光拠点としておすすめです。
下諏訪温泉がある下諏訪町は古くから中山道で唯一温泉のある宿場町として栄えてきました。源泉は20カ所と多くさまざまな泉質の温泉を楽しむことができます。温泉街には9つの公衆浴場もあり誰でも利用が可。宿場町の面影を感じながら湯めぐりするのもおすすめです。公衆浴場3施設の入浴料がセットになったお得なチケットも用意されています。
観光スポットやご当地グルメが豊富
≪早太郎温泉≫
長野県駒ケ根市
早太郎温泉は中央アルプス・駒ヶ岳の麓にある温泉郷です。“早太郎”という変わった名前は、温泉郷にある古刹『光前寺』で飼われていた早太郎という、強くて足の速い犬が、遠州府中(現在の静岡県磐田市)にいた化け物を死闘の末に退治した「早太郎伝説」に由来します。温泉街には3つの日帰り温泉と10の宿泊施設が立ち並び、泉質は無色透明・無臭のアルカリ性単純温泉。ご当地グルメのソースカツ丼が味わえる店や地ビールなどのお土産品が購入できるショップなどが点在しています。ロープウェイで手軽にアクセスできる千畳敷カールへのアクセスも良く、登山やトレッキングの拠点にもおすすめです。
日本一の星空と花桃が楽しめる
≪昼神温泉≫
長野県下伊那郡阿智村
昼神温泉は“日本一の星空と花桃の里”として全国的にも有名な長野県下伊那郡阿智村にある温泉です。山あいに広がる南信州最大の温泉郷で、温泉街では“ふれあい朝市”が毎朝開催されています。泉質はアルカリ単純硫黄泉のph9.7の強アルカリ性を誇り”美人の湯”として有名です。ゆっくり温泉に浸かりながら星空を眺めるのも良し、温泉街から車で約10分の場所にある『ヘブンスそのはら』で開催されている星空ナイトツアーに参加するのもおすすめ。星空ナイトツアーと宿泊がセットになったプランもあります。中央自動車道園原ICから約10分、飯田ICからは約15分と関東方面からも関西方面からもアクセス抜群です。
まとめ
全国トップクラスの温泉数を誇る長野県。自然豊かで風情ある温泉街が多いのが特徴です。今回紹介した温泉地以外にも県内にはたくさんの温泉があります。長野県の温泉をお得に楽しむなら『信州物味湯産手形』(㊟)がおすすめ。長野県内の見物・味覚・湯めぐり・産物をまとめたクーポンで12の入浴施設で手形入浴できたり約100の施設で割引・特典が受けられます。温泉に浸かりながらのんびりと滞在してリフレッシュしたいですね。
㊟:今回ご紹介した温泉の中で『信州物味湯産手形』が利用できない温泉地もあります。特典の対象施設につきましては公式サイトでご確認ください。
長野温泉ログ(パンフレット)
(表)
(裏)
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