【PR】鉄道、サウナとまち歩き。心地よく整う「サ鉄旅」のススメ
よく晴れた冬の日、電車に乗ってお出かけ。目的地はサウナ。
時間を忘れてゆっくり過ごせるプライベートサウナが増えている東信エリアで、ロケーションも最高な「しなの鉄道」を使って、「サウナ」と「鉄道」を掛け合わせた「サ鉄旅」に出発です。
「サ鉄」という新しい旅の在り方を探る
2024年に千曲市で始まった「モビリティースナック」。移動というキーワードから地域の鉄道にフォーカスをし、さまざまな学びや実践を行う連続企画から、「サ鉄」という新しい言葉が生まれました。「サウナ」と「鉄道」を掛け合わせた造語で、意味はそのまま、鉄道などの公共交通を使ってサウナを巡り、より心地よく満たされた時間を過ごそうという旅の提案です。
企画に加わっているのは、モビリティースナックの参加者や運営メンバーと、「信州サウナ同盟」や「浅間サウナライン」など既存のサウナコミュニティの皆さん。上田市にあるプライベートサウナ「hyvä sauna(ヒュバサウナ)」のオーナー・宮尾英城さんも中心メンバーひとりです。
宮尾さん「モビリティースナックに参加しているメンバーから話を聞いて、鉄道とサウナを組み合わせたらきっとなにかおもしろいことができる、と直感して。信州サウナ同盟のメンバーに話をし、アイディアが膨らんでいきました。」
まず出てきたのは、「サウナって少し疲れているときに入るとより“整える”よね」という意見。上田の中心市街地から少し離れた場所にあるhyvä saunaは車で来るお客様の多いエリアですが、例えば「上田駅から1時間弱歩く」という負荷を身体にかけることで、サウナはもちろんその後の食事やお酒も一層満喫できるのではないか、というのです。
宮尾さん「サウナで整うという感覚は人によって異なるのかもしれませんが、個人的には気持ちがいいとか満たされるとかに言い換えられる言葉だと感じます。空のきれいさや風の気持ちよさ、自然の香りや音。普段は気にも止めないようなことに目が向き、自然と感謝が生まれてくるような豊かな時間。そんなサウナの良さをもっと多くの人に体感してもらいたい思いもあって企画を進めてきました。」
長野県産木材を使用したオリジナルの木製サウナマットもそのひとつ。座り心地が良く、そのまま持ち運んでもかっこ良く、さらにサウナで一緒になる人と「この施設がおすすめなんです」など会話のきっかけにもなる。そんなツールとして試作を重ねてきました。
宮尾さん「メンバーみんな、初めてのことに挑戦したい気持ちもあって、打ち合わせの段階からさまざまな可能性が見えていました。昨年12月には、第一弾の企画としてしなの鉄道さんと一緒にサウナマット付きの回遊チケットを発売。日頃からサウナに足を運んでくれるリピーターはもちろん初めての方からの申し込みもあって、手応えも感じています。」
現在東信エリアにあるサウナは、温泉施設に付属しているものも含めて20から30箇所ほど。プライベートサウナは10箇所以上あり、しなの鉄道沿線では上田駅や小諸駅、軽井沢駅などからアクセスできます。(ただし「サ鉄旅」は身体に心地よい負荷をかけることが目的なので、ハイキングや登山のような心意気が必要)
前後の街歩きや食事、お酒も合わせて楽しんでほしいという宮尾さんのアドバイスを受け、限定販売された「サ鉄・しなの鉄道2デーパス※」を使って、軽井沢駅からhyvä saunaまでのサ鉄旅を体験してみようと思います。
※サ鉄・しなの鉄道2デーパスは、現在販売を終了しています。
レトロかわいい軽井沢駅が今回の出発点
12月の冷たい空気に、早くもサウナが恋しい早朝の軽井沢駅。新幹線開業時に取り壊された軽井沢駅舎を復活させた旧駅舎口は、赤い屋根に白い壁、レトロな木の看板が目印です。入り口を入って右手側には待合室。電車が来るまでの間、カメラを片手に散策も楽しめそうな設えです。
今日はフリーパスなので切符を買う必要はなく、スマートフォンを使って楽々乗車。笑顔の駅員さんに見送られ、足取りも軽くホームへ向かいます。サウナへ向かう道中も、全ては最高の整いを体感するための余熱のようなもの。そう考えると、見慣れたはずのホームや電車もちょっと特別な感じがしてくるから不思議です。
例えばこれ。しなの鉄道を走る115系車両は、冬季間いくつかの駅で自分でドアを開けて乗り込む仕様になっています。極寒のホームから少し重ためのドアを開け、暖かな車内に入るときのワクワク感は、ちょっとだけサウナのそれと似ているのだとか。足元に書かれた「あつい!!」の文字と暖房の熱が、よりサウナっぽさを加速します。
席を見つけて一息つくと、車窓には雪を被った浅間山。のどかな田園風景も、遠くに見える八ヶ岳やアルプスの峰々も「改めて周囲の自然に目を向けてみようかな」なんて気分になるのは、サウナハットとサウナポンチョという非日常なコーディネートのせいだけではないはず。「今日はサウナに行って、おいしいものを食べるんだ」という気持ちの余裕が、電車の旅をいつもより少しだけカラフルにしてくれるような気がしました。
旧北国街道を通って上田の街を散策
上田駅に到着してまず向かったのは、海野町商店街にある「富士アイス」。小麦粉でできた生地に、程よい甘さの自家製あんやたっぷりのカスタードクリームが詰まった上田市のソウルフード・じまんやきが食べられるお店です。
創業は1935年。お店の前の小窓から注文を伝えると、焼きたて熱々のじまんやきを袋に入れて渡してくれる、何十年も前から変わらない馴染みのスタイル。今回はとろりと甘いカスタードを選択しました。サウナ前の小腹にもピッタリのボリューム感で、しっかりパワーチャージをして先へ進みます。
【富士アイス】
住所:上田市中央2丁目10-14
営業時間:9:30-18:00(売り切れ次第終了)
定休日:火曜
ちなみに上田駅からhyvä saunaまでは、大人の足でサクサク歩いて50分弱。3.4kmほどの道のりです。旧北国街道に沿って進む道中は、古い街並みにベーカリーやブックカフェなど個性的なお店が軒を連ねる「柳町」や、コーヒーショップやドーナツ店などが集まる「旧丸山邸」エリアなど立ち寄りスポットが満載。まち歩きや食べ歩きをしながら向かうのであれば、駅到着から1時間以上の余裕を持ってサウナの時間を予約をするのがいいかもしれません。
いざ、念願のサウナを満喫
2023年にオープンした「hyvä sauna」は、地域活性を軸にサウナやスタジオ、キッチンなどがある複合施設「hyvä(ヒュバ)」の一角にあるプライベートサウナです。ちょっと聞きなれない「hyvä」という言葉は、フィンランド語で「いいね!」や「Good」という意味。オーナーの宮尾さんが目指すのは、さまざまな出会いや体験を通じて心も身体も人間関係も、すべてが整う空間や地域づくりだといいます。
サウナは完全予約制で、木曜日はレディース専用。HP内にある予約システムから時間を選んで予約します。ガラスの扉を開けてなかに入ったら、正面の受付で会計を済ませてポンチョやハット、水着をレンタル。更衣室には鍵付きのロッカーやアメニティが充実していて、身軽に気軽に利用できるのも嬉しいポイントです。もちろんお手持ちのアイテムを持ち込むのもOK。今回はオリジナルの木製サウナマットもしっかりゲットします。
建築家と一緒にこだわり抜いて作ったというサウナ室は、階段状のサウナベンチが特徴。4段それぞれ、異なる熱さから好みの温度を選んで座れる仕様です。さらに座面には角度が付いていて、座った人同士が自然と向き合い、対話が生まれるような動線もポイント。県産の白樺を束ねた「ヴィヒタ」というアイテムを使ったサービスやアロマや氷を使ったロウリュウなど独自のオプションもあり、サウナ初心者から玄人までしっかり“整える”ことでしょう。
ガンガンに熱くなった身体は、頭の先までザブンと水風呂で冷却してヒノキのデッキで外気浴。スポーツのように勝ち負けがなく、お酒のように強い弱いもないサウナ。「それぞれが自分のペースで男女を問わず多くの人が一緒に楽しめる趣味であり、リフレッシュのツールなのかも」と宮尾さんは言います。慌ただしい日々にホッと一息つけるようなサードプレイスとしても、じわじわ人気が高まっています。
【hyvä sauna】
住所:長野県上田市秋和1110-8
休業日:不定休
HP:https://www.hyva-sauna.com/
身体と心が満たされたら、とっておきの地元の食を
サ鉄の醍醐味でもありサウナのあとのお楽しみでもある食事とお酒。気兼ねなく乾杯できるのも、鉄道を利用しているサ鉄だからこその体験です。上田駅に戻る途中にある「天神通り」で、地域の食探し。今回は、じまんやきと並んで上田市のソウルフードとして親しまれている「中村屋」の馬肉うどんを選びました。上田駅の開業と同時期に創業したという昔ながらの町のうどん屋さんです。
たっぷり乗った馬肉はヘルシーで高タンパクとサウナのあとにピッタリの食材です。味わい深い少し甘めの味付けでクセはなく、適度な歯ごたえにハマる一品。麺はモチっとした食感でコシもあり、ぺこぺこのお腹をしっかり満たしてくれました。
【中村屋】
住所:上田市天神1-6-6
営業時間:11:00 - 20:00
定休日:水曜
続いて向かうのは、中村屋と同じ通りに店を構えるクラフトビールのお店「天神BREWERY」。「飲み飽きないビール」をテーマに、定番のラガーやエール、黒ビールをはじめ、桑の実や野沢菜など地域の農産物を副原料に使ったオリジナルビールが味わえるお店です。豊富な一品メニューも、全て長野県産の食材を使ったこだわりのものばかり。
今回は、たっぷり汗を流したあとに嬉しい信州味噌の盛り合わせと定番のEnglish IPA「JINPACHI(ジンパチ)」、限定醸造の「KOMASTUHIME(コマツヒメ)」を注文します。
ピンクの見た目が可愛らしいKOMASTUHIMEは、初夏に収穫される地元の桑の実を使ったビールです。フルーティーな味わいで飲みやすく、例年10月頃から新春までの間に提供されているそうなので、見かけた際はぜひ注文を。信州味噌の盛り合わせは地元のチーズと玉子、野沢菜の3種類が乗ったプレートで、ビールはもちろん日本酒などの地酒にも合う人気のメニューです。帰りの電車までの待ち時間にも立ち寄りやすい気軽なカウンターで、店員さんとのおしゃべりも楽しみました。
【天神BREWERY】
住所:上田市天神1丁目2-34 かねたまビル
定休日:月曜
HP:https://www.tenzing-brewery.com/
身も心もおなかも満たされたサ鉄旅。ひとりでのんびり、仲間とワイワイ、恋人とゆっくりなど、どんなシーンにもマッチする旅のスタイルとして東信エリアの旅の新定番になっていくのかもしれません。
今回の取材で使用したフリー切符は販売を終了していますが、新情報から目が離せない「サ鉄」については下記のURLから。さらに、こうして鉄道やモビリティーの可能性を探り楽しむ連続企画「モビリティースナック」もいよいよクライマックス!2月6日(木)14時から、これまでの取組みを振り返る「グランドフィナーレ」の開催を予定しています。詳細は下記の株式会社ふろしきやWEBサイトにてご確認いただけます。オンライン配信も予定しているとのことなので、気軽にご参加ください!
■「サ鉄」
https://linktr.ee/satetsu_sauna
■関連団体
信州サウナ同盟
浅間サウナライン
■モビリティースナック
【グランドフィナーレ】
日時:2/6(木) 14:00-17:00
会場:ホテル圓山荘(戸倉上山田温泉)
詳しくはモビリティスナックWEBサイトをご覧ください。
https://furoshiki-ya.co.jp/workationlab#mobilitysnack
※こちらの事業は、国土交通省「令和6年度共創・MaaS実証プロジェクト モビリティー人材育成事業」に採択された「鉄道回遊コンテンツを活用した広域連携デジタル人材育成事業」として実施しています。
撮影:松本千尋 取材・文:間藤まりの
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