【PR】しなの鉄道沿線で始まる「モビリティースナックトレーニング」。秋冬の楽しみは、電車を味方にして遊び尽くそう!
公共交通を掛け合わせたら、きっともっと自由で楽しい旅が待っている。千曲市ではじまった「モビリティースナック」を追いかける連続記事の第4段。今回は11月にスタートした「モビリティースナックトレーニング」から、お得な周遊切符の体験レポートをお届けします。
過去の様子はこちらから
■「モビリティー×スナック」が街を照らす。ネオン輝く戸倉上山田温泉ではじまる、ちょっと未来の移動の話
■鉄道を使って出かけよう。 アイディア弾けるスナックシナノで生まれた6つの企画
■鉄道を、もっと楽しく自由に。若者たちのアイディア光る「雪×北しなの線」企画を追え!
モビリティー人材の社交場、地域へはみ出す企画実施期間がスタート
9月に千曲市で始まった連続企画「モビリティースナック」では、学生や社会人、地元住民など多様な人が集まってモビリティーを活かしたまちづくりを学び、楽しみ、実践しています。
スナックの「ママ」として参加している専門家の話を聞いたり各地の事例を見たりして、身の回りにある「モビリティー」を考え、それらを絡めたアイディアを出し合ってみる。11月から始まった「モビリティースナックトレーニング」は、そうして出し合ってきたアイディアをもとに、しなの鉄道沿線で企画を実施する期間です。
取材に訪れた11月23日は、「上田市・千曲市広域シェアサイクル※」としなの鉄道の「信濃国分寺駅」から「屋代駅」間のフリーパスを組み合わせた、お得な周遊切符が発売されている期間。企画をしたのは、モビリティースナックトレーニングの中心メンバーと千曲市のシェアサイクル担当者、信州千曲観光局です。2種類のチケットがモバイルチケットにまとめられ、スマホひとつで利用できるよう工夫されています。
さらにこの企画では、モビリティースナックの参加者・新日鉄ソリューションズの皆さんが開発中という、「おさんぽガチャ」の実証実験が行われていました。 切符を買うとオンラインのガチャを1回引くことができ、ランダムに表示される「3種類のおすすめコース」と「チェックポイント」を通じて、まだ知らない町の魅力に触れられる。「フリーパスを買ってはみたけど、どうやって活用しよう・・」そんな不安もバッチリ解決してくれるツールです。
今回は、おさんぽガチャで引き当てた「戸倉駅発・健康グルメコース」を参考に、おいしいものがたくさん食べられそうな旅に出発します。現在この企画切符の販売は終了していますが、おひり様のゆったり時間も、仲間と過ごすにぎやかな時間も、鉄道や自転車、シェアサイクルを活用した楽しい立ち寄りスポット満載でお送りします。
※上田市・千曲市広域シェアサイクルは令和7年春頃に再開が予定されています
戸倉駅から出発!名物そばでパワーチャージ
朝9時の戸倉駅。遠くに見える山は紅葉がピークで、少しひんやりした空気に冬の気配を感じます。ドアtoドアの車移動と違い、季節感や町の雰囲気をダイレクトに感じられるのもモビリティーを使った移動の良さのひとつ。ゆっくり深呼吸をしてから戸倉駅の休憩所の扉を開け、「駅そば かかし」に立ち寄ります。
ずらりと貼り出されたメニュー。美味しそうな写真と周囲に漂ういい香り。お腹がなりそうになるのを押さえて、名物だという「もつそば」を注文します。常連さんらしき人が朝食をとっている様子も、カウンター席でお惣菜とビールを注文している人がいる様子も、のどかな空気感がとても良い感じ。期待値も上がっていきます。
素敵な笑顔でお蕎麦を渡してくれたのは、かかし名物・美人女将の丸山さん。朝から元気をもらいます。良い香りの蕎麦つゆは2日間かけて仕込むといい、4種類の削り節をブレンドし、煮干しや利尻昆布を使った出汁とかえしが特徴。上に乗ったモツ煮も、目の前に盛りだくさんに並ぶお惣菜も、全て手作りです。
たっぷり乗ったネギの上から七味唐辛子を振って「いただきます」。くにゃっと柔らかながら歯ごたえを感じるモツは、見た目以上にたっぷり。臭みは全く感じず、しっかり味が染み込んでいました。少しだけ太めなお蕎麦も、モツに負けない存在感。お腹も心もしっかり温まりました。
駅そば かかし
住所:千曲市戸倉1445 しなの鉄道戸倉駅
営業時間:7:30 - 14:00(L.O. 13:40)
定休日:不定休
足湯でのんびり。千曲川沿いでサイクリングも
パワーチャージを終えたら、2箇所目のチェックポイントに向け出発。スマートフォンでシェアサイクルの鍵を解除し、戸倉上山田の温泉街を目指します。荷物を乗せる大きなカゴがついていましたが、移動には貴重品が入るサコッシュなどがあると良さそうです。
戸倉上山田温泉の玄関口「大正橋(たいしょうばし)」を渡る途中、足元に石があるのを見つけて立ち止まると「恋しの湯伝説」の文字。このあと登場する「カラコロの足湯」に、伝説の内容を詳しく書いた紙芝居が置いてあったので詳細は譲りますが、大正大橋の周りには100個の赤い石が埋められていて、全て見つけると願いが叶うのだとか。お散歩中の方に「100個目がちょっと難しい」と教えていただいたので、挑戦してみるのも良いかもしれません。
チェックポイントの「カラコロの足湯」は、駅から3km弱。自転車で10分ほどの「水と緑と潤いのある公園」内にある、無料の足湯スポットです。ほのかに上がる湯けむりと温泉の香りでホッと一息。アルカリ性単純硫黄泉の美肌の湯で、足もポカポカすべすべになりました。
カラコロの湯
所在地:千曲市上山田温泉2-9-1
営業時間:6:30~21:00
定休日:無し
いきなりしっかりリフレッシュしたところで、後ろ髪をひかれつつ温泉街を抜け、再び戸倉駅へ向かいます。千曲川沿いの堤防道路には「千曲川サイクリング道路」が整備され、走りやすさも抜群。市内には初級から上級、難易度高めのヒルクライムロードまで、いくつかのサイクリングコースが設定されているので、体力に自信のある方は、ぜひ。
大きな茅葺き屋根が目印のカフェ 萱の庵(かやのあん)
駅に向かう途中、見えてくる大きな茅葺き屋根が3つ目のスポット「蕎麦料理処 萱(かや)」と、「カフェ 萱の庵(かやのあん)」です。千曲市でおよそ400年の歴史を持つ蔵元・坂井銘醸(さかいめいじょう)の一角にあり、敷地内には、他にも酒蔵の資料館やお土産処などがあります。
カフェは「おさんぽガチャ」のクーポンが利用できるスポット。QRコードを読み込んで、お目当ての「そばソフトクリーム」をいただきます。上品なそばの香りのソフトクリームに、セルフでかけ放題の「焙煎そばの実」をふりかけて、ザクザクとした食感も楽しめるご当地ソフトクリーム。
黒いコーンは「炭」を使ったものだと書かれていましたが、クセがなくてほんのり香ばしい、ソフトクリームによく合う味でした。カフェには他にも、数量限定で旬ごとに味が変わる「萱の季節プリン」や、蕎麦粉を練って作る「そばがき」が入ったぜんざいなど、癒しの甘味がたくさんあります。駅から歩いても5分弱の距離なので、戸倉駅にお立ち寄りの際には、足を伸ばしてみてください。
カフェ 萱の庵(かやのあん)
住所:千曲市戸倉1855-1
営業時間:10:00〜17:00
定休日:元日
戸倉駅に到着したら、一度駅前でレンタサイクルを返却し、しなの鉄道に乗って上田駅へ。待ち合わせをしている友人たちと合流です。今回はせっかくの周遊切符なので鉄道を利用しますが、気候の良い季節なら千曲川沿いをサイクリングしながら上田市へ向かってもOK。その時々で「気軽に移動手段が選べる」というのも、モビリティーを活用する魅力かもしれません。
上田へ到着!いざ、絶品アップルパイとご当地バーガー
上田駅で友人と合流し、駅前で再びレンタサイクルに乗って散策に出かけます。目当てのお店は、友人がガチャで引き当てた「信州アップルパイ研究所Q」。アップルパイとリンゴジュースの専門店です。季節ごとに旬のりんごを使い、「フジ」や「シナノゴールド」など品種ごとに作られたアップルパイ。食べ歩きサイズから切り分けて大人数で食べられるサイズまで選べる4種類は、お土産にもおすすめです。
お店の前に置かれたベンチで休憩しながら、それぞれ好みのアップルパイをパクリ。そろそろお気づきかもしれませんが、今回の旅は「グルメ」がメインの食い倒れツアーです。ここから先は、レンタサイクルをフル活用。お腹を空かせつつ、カロリーを摂取しながら、最終目的地の「別所温泉(べっしょおんせん)」まで行く計画です。
信州アップルパイ研究所Q
住所:上田市中央2丁目4-12
営業時間:10:00〜18:00
定休日:火曜日(祝日の場合は振替あり)
「萱」と同じく割引クーポンが発券された「道の駅 上田 川と道の駅 おとぎの里」は、上田駅から自転車で30分ほどの場所にある立ち寄りスポットです。千曲川(ちくまがわ)と浦野川(うらのがわ)のある環境を活かした親水空間「川の駅」と「道の駅」が一体となって生まれた全国初の施設で、芝広場やドッグラン、食事処などが置かれています。すぐ横にそびえる崖は、日本百景奇岩「岩鼻(いわはな)」。高さはおよそ100m、迫力満点のロケーションが楽しめます。
ここでは、「超個性的!想像がつかないご当地バーガーgooランキング」で全国1位に輝いた「馬鹿(うましか)バーガー」をゲットします。上田産の米粉を使ったバンズに、馬肉と信州産鹿肉を使ったパティが挟まるボリューミーな一品で、サイクリストにも嬉しい高タンパク・低脂肪。ジビエ特有のクセもなく、ペロリとおいしくいただきました。
道の駅 上田 川と道の駅 おとぎの里
住所:上田市小泉字塩田川原2575-2
営業時間:9:00~17:00(土・日・祝日は〜18:00)
定休日:なし
のどかな田園風景広がる塩田平を抜け、別所温泉へ
別所温泉は、県内最古といわれる温泉地。「古事記」や「日本書紀」に登場する日本武尊(やまとたけるのみこと)の伝説も残る温泉地で、厄除観音として知られる「北向観音堂(きたむきかんのんどう)」など、今も多くの寺社仏閣が残るエリアです。おとぎの里からは自転車でおよそ50分。上田駅からは、シェアサイクルの他にも上田電鉄・別所線を使ってアクセスできます。
お参りを済ませてから立ち寄ったのは、創業130年以上の老舗まんじゅう屋「鎌原まんぢう」。蕎麦や味噌、りんごなど、地元の食材を活かしたスイーツや、9月〜11月までの期間限定で販売される「松茸おやき」、自家製あんがたっぷり詰まった温泉饅頭などが人気のお店です。
ぷっくり丸いお饅頭は、しっとりもちもちの食感の「厄除けまんぢゅう」。中心に入った福招きの白餡がかわいらしく、優しい甘さが疲れた身体に沁み渡ります。
鎌原まんぢう
住所:上田市別所温泉181−2
営業時間:平日10:00 - 16:00 /土曜10:00 - 16:00/日曜10:00 - 16:00
定休日:水曜
駅で最後のチェックインを済ませたら、2つの温泉地とその間のグルメスポットを巡る旅もおしまいです。
旅先での体験を大きく左右する移動手段。今回利用した周遊切符は販売期間が終了していますが、「モビリティースナックトレーニング」では、今後もしなの鉄道沿線を舞台にさまざまな企画を実施します。開催日程や期間、主催団体はそれぞれの取り組みで異なるため、詳細は下記のページから。体験者を募集している企画も多いので、ぜひ、足を運んでみてください。
■チクマクリスマスマーケット
「千曲市周遊フリーパス」を使い、千曲市役所、屋代駅、戸倉駅の3箇所で開催されるマーケットを楽しもう!という企画。昼も夜も、にぎやかなクリスマスの雰囲気をお楽しみください。
開催日時:2024年12月14日(土)昼の部10:00〜15:00 夜の部:16:00〜19:00
公式HP:https://christmasmarket.machi-zukuri.com/chikuma
■サウナと鉄道が融合した新たな旅「サ鉄」
電車の揺れで、心身ともにリフレッシュ。「サ鉄しなの鉄道2DAYパス」を使って、しなの鉄道沿線の個性豊かなサウナ施設を巡る、非日常の体験をお届けします。
販売期間:2024年12月10日(火)〜 12月22日(日)
利用期間:2024年12月14日(土)〜 12月22日(日)
対象区間:しなの鉄道 軽井沢駅 ~ 屋代駅
公式HP:https://plotstandard.notion.site/SATETSU-13c0180917fd805ab79ee32c21b5d1da
※こちらの事業は、国土交通省「令和6年度共創・MaaS実証プロジェクト モビリティー人材育成事業」に採択された「鉄道回遊コンテンツを活用した広域連携デジタル人材育成事業」として実施しています。
撮影:五味貴志 取材・文:間藤まりの
閲覧に基づくおすすめ記事