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『長野県プロスポーツ応援ツーリズム』Vol.3「松本城もホームコートに!? 3x3男子プロチーム〈信州松本ダイナブラックス〉のホーム観戦のススメ」

長野県内には、サッカー、フットサル、バスケットボール、3x3、バレーボール、野球などさまざまな種目のプロスポーツチームがあり、県内各所に各スポーツの選手たちが戦う姿を生で観戦できるホームスタジアムやアリーナがあります。

〈信州松本ダイナブラックス〉は、松本市を拠点とする県内唯一の3x3(スリーエックススリー)男子プロチームです。『三井不動産3x3 3XS(トライクロス)』(旧Sリーグ)という国内リーグに所属し、県内各地、全国各地の街なかで熱い戦いを繰り広げています。今回は、そんな〈信州松本ダイナブラックス〉というチームの概要と観戦のポイントをお届けしましょう。

※この記事は、2024年2月29日時点における情報をもとに制作しています。

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TOP PHOTO:©️akiphotodesignoffice

3x3は地域の魅力発信にフィットするスポーツ

2021年夏に開催された『東京オリンピック2020』で正式種目となり、スポーツとしてその存在を広く知られることになった3x3。この『スリー・エックス・スリー』よりも『3on3(スリーオンスリー)』という呼び名で知っていた人も多いかもしれませんが、前者はFIBAが定めたルールに沿って行われるスポーツを、後者はストリートバスケから生まれた、ローカルルールによって成り立つスポーツを指しています。

五人制のバスケットボールとの違いは、コートに立てる選手が3人であること、ハーフコートで行われること、先に21点を先取するか10分間のなかでより多くの点数を稼ぐかで勝利が決まること。また監督を擁さず、試合中は控え選手含めた4人でコミュニケーションを取りながらゲームメイクをするという点、攻守が激しく切り替わりスビード感や臨場感に溢れる試合展開が繰り広げられるという点は、3x3ならではの魅力と言えるでしょう。

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各チーム1回ずつ使うことができる、タイムアウトのようす。この合間に水分補給や小休止をしたり、選手同士で試合の作戦を練ったりして、30秒後の試合再開に備える。(撮影:保科隼人)

もちろんほかにも細かなルールの違いはありますが、こうした特徴をもつスポーツであることから、公園やショッピングモールといった街なかでの試合開催をも可能にしている3x3。アリーナなどの大型スポーツ施設に限定されることなく、許可さえ下りれば松本城など地域の観光名所でも開催できるこのスポーツが、地域の魅力発信にも貢献できるということは言うまでもありません。

〈信州松本ダイナブラックス〉は、そんなポテンシャルをもつ3x3を通じて松本市や長野県を盛り上げることを目的に設立されたプロチームです。選手兼GMの武井弘明さんは、松本市出身。5人制男子バスケットボールの最高峰リーグ『B1』に属するプロバスケットボールチーム『信州ブレイブウォリアーズ』に5季在籍した後、オーナー山崎孝一郎さんとの出会いを経て、2021年に〈信州松本ダイナブラックス〉を立ち上げました。2024年2月現在においては、国内リーグである3x3 3XSを主戦場にさまざまな大会に出場しています。

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〈信州松本ダイナブラックス〉の発起人であり、選手兼GMとしてチームをまとめている武井選手。©️akiphotodesignoffice

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2023-24シーズンのSリーグ(現3x3 3XS)開幕戦は、2023年6月に高森町で開催された。この大会で〈信州松本ダイナブラックス〉は5試合を勝ち抜き、みごと初優勝! 地域のバスケキッズたちにとっても思い出深い一日に。@信州松本ダイナブラックス

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国宝松本城では、2022-23シーズンから2シーズン続けて開催。試合当日のセレモニーでは、和太鼓の演奏や松本市長による挨拶なども行われた。©️akiphotodesignoffice

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2023年11月に開催された『まつもと市民祭』では、2チームを迎えて試合を実施。3x3はこのように街のど真ん中にもコートを作ることができるため、観客はプロ選手の激闘を間近に見ることができる。@信州松本ダイナブラックス

2023-24シーズンの登録選手をチェック!

今シーズン〈信州松本ダイナブラックス〉には、武井選手含めて5人の登録選手が所属しています。ここでは、選手をひとりずつご紹介しましょう。

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松本市出身の元Bリーガー、武井弘明選手。5人制ではポイントガード兼シューティングガードとして活躍。長いストライドを活かしたドライブやステップバック2Pシュートが魅力。©️akiphotodesignoffice

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東御市出身の元Bリーガー、武田遼馬選手。『信州ブレイブウォリアーズ』練習生、『ベルテックス静岡』の選手を経て加入。5人制でのポジションはPG。切れ味鋭いドライブが持ち味。(撮影:保科隼人)

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青森県出身、埼玉県在住の元Bリーガー、下山貴裕選手。2022-2023シーズンの途中に3x3チーム『江東フェニックス』から移籍。192㎝とチームでもっとも身長が高く、とくにゴール下で攻守ともにチームに貢献。(撮影:保科隼人)

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岡谷市出身の岩垂佑貴選手。県下の強豪校である東海大学付属諏訪高等学校(旧 東海大学付属第三高等学校)のバスケットボール部に所属していた経歴をもつ。チーム発足時に行われたトライアウトで選抜された。©️akiphotodesignoffice

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埼玉県出身・在住の長縄理志選手。チーム最年長。社会人クラブでバスケットボールを続けていたが、トライアウトを経て加入した。武器は高確率な2Pシュート。©️akiphotodesignoffice

〈信州松本ダイナブラックス〉は突出して身長が高いわけでもなく、個で打開するチームではありません。だからこそ緻密に戦術を取り入れ、チーム一丸で戦っているので、穴がなく浮き沈みがないところが強みとなっています。とくに体格のよい外国籍選手を擁するチームなどと対戦する際、〈信州松本ダイナブラックス〉の好守におけるチーム戦術に注目してみると、試合をより深く楽しめるはずです。

試合によってはチケット不要で観戦できる場合も

3x3 3XSにせよその他の国内大会にせよ、観戦チケットは試合によって無料と有料の場合があります。たとえば今シーズン開催されたホームゲームでは、高森町での大会が無料で、松本城での大会が有料に。試合ごとの詳細な観戦情報は、チームの公式ウェブサイトやSNSに掲載されるので、試合前に必ず確認しておきましょう。

〇信州松本ダイナブラックス公式ウェブサイト
https://shinshu3x3.jp/

〇信州松本ダイナブラックス Instagram公式アカウント
https://www.instagram.com/3x3shinshu.dbx/

チームとの一体感を味わえる応援グッズは、ユニーフォム、タオルマフラー、ラバーバンドなどさまざまなアイテムが用意されています。松本城をモチーフにした黒と白を基調としたシンプルなデザインなので、試合当日だけでなく、日常生活でもコーディネートに取り入れやすいのがうれしいところ。試合会場のグッズ売り場でも購入できますし、公式ECサイトでも事前に購入することが可能です。

〇信州松本ダイナブラックス公式ECサイト
https://dynablacx.stores.jp/

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松本城大会でのグッズ売り場では、Tシャツ、キャップ、フェイスタオル、ステッカーなどが販売された。©️akiphotodesignoffice

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試合当日、会場では地元事業者によるフードブースも展開。観戦とともにグルメも楽しもう。©️akiphotodesignoffice

2028年国民スポーツ大会開催に向けてさらなる認知度の拡大を

直近のオリンピックで注目を集めたとはいえ、3x3は認知度においてまだまだ伸びしろのあるスポーツです。〈信州松本ダイナブラックス〉は、2028年に『第82回国民スポーツ大会・第27回全国障害者スポーツ大会』の長野県での開催が決まりスポーツへの関心がさらに高まることを見据えて、今後5年間でチームの体制を整え、さらなる認知度のアップを目指しています。今年トライアウトを行い、セカンドチーム『南信州ネクサス(MINAMI SHINSHU NEXUS)』を立ち上げたこともその一環の取り組みです。

2022年に発足したSリーグが今年の1月に3x3 3XSへと名称変更し、さらに2024-25シーズンからは2部制に拡大する予定があるなど、業界自体が進化の途中にある3x3。〈信州松本ダイナブラックス〉への応援を通して、業界全体の成長過程を体感できることもこの新しいスポーツの魅力かもしれません。

ちなみに来る3月24日(日)には、3x3 3XSのプレーオフが行なわれる予定です。試合会場は長野県外となりますが、YouTubeのリーグ公式チャンネルでライブ配信されますので、ぜひリアルタイムで視聴して〈信州松本ダイナブラックス〉へ熱いエールを送りましょう!

〇3x3 3XS YouTube公式チャンネル
https://www.youtube.com/@3x3_3XS

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©️akiphotodesignoffice


構成・取材・文:松元 麻希

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