TOP PHOTO:©奈良井宿観光協会
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01 奈良井宿とは
中山道に点在する69の宿場。そのちょうど真ん中に位置する『奈良井宿』は、中山道沿い南北約1kmにわたる日本最長の宿場町です。かつて難所とされていた鳥居峠を前に多くの旅人が訪れ、「奈良井千軒」と呼ばれるほどの賑わいでした。今も江戸時代にタイムスリップしたかのような景観や四季折々の情緒あふれる宿場町の風景を楽しみに、多くの人が足を運びます。
国の重要伝統的建造物群保存地区に指定された宿場町には、旅籠の軒灯や千本格子など江戸時代の面影が残っています。中でも『奈良井宿』を象徴する建築様式「出梁(だしばり)造り」に注目。2階部分が1階部分よりもせり出すように造られ、その佇まいは重厚感にあふれています。
『奈良井宿』は、上町・仲町・下町の3つのエリアで構成されています。写真撮影は下町の水場付近から仲町に向かった画角がおすすめ(ポスターなどでよく見る『奈良井宿』の写真の多くは下町から撮影されています)。町並みや各スポットでの写真撮影に許可は必要ありませんが、店内や家屋内で撮影する際は、店舗スタッフさんや所有者さんなど関係者に許可を取りましょう。
『奈良井宿』内は地元住民以外、車の乗り入れ不可のため、まち歩きを楽しみます。荷物は、奈良井駅近くの「奈良井観光案内所」に預ける、もしくは周辺のコインロッカーを利用することができます。
この他、無料で車いすのレンタルが可能です(奈良井権兵衛駐車場:2台、奈良井宿観光案内所:1台、奈良井駅:1台)。「奈良井宿駅」構内や『奈良井宿』メイン通り付近では、Wi-Fiを利用することができます。
『奈良井宿』の詳細は下記サイトもご確認ください。
☞奈良井宿観光協会公式サイト
☞塩尻市観光協会公式サイト
02 アクセス情報
『奈良井宿』は、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されたエリアです。地元住民以外、車やバイクでの乗り入れができません。『奈良井宿』周辺の駐車場を利用するか公共交通機関で近くまでアクセスして、宿場内は歩いて散策しましょう。
下記で、車・公共交通機関それぞれのアクセス方法や宿場内を巡るのに便利な周遊バスをご紹介します。
車の場合
・長野自動車道「塩尻IC」より約35分
・中央自動車道「伊那IC」より約40分
「奈良井宿」入口付近にはマイカーを停める駐車場あり。無料・有料合わせて全220台(大・中型車25台、普通車189台、身障者用6台)駐車可。詳細は下記をご確認ください。
☞奈良井宿観光協会・奈良井宿までのアクセスと駐車場案内
※各駐車場で『奈良井宿』の観光パンフレットやマップを配布しています
公共交通機関の場合
・JR「奈良井駅」から徒歩1分
☞『奈良井宿』Google Maps
重伝建周遊バス
「奈良井宿」巡りには、5月中旬~11月下旬の土日・祝日に運行中の『重伝建周遊バス』の利用が便利です。「奈良井宿」と漆工町「木曽平沢」の2つの重要伝統的建造物群保存地区を結び、「奈良井宿」内の他、「奈良井駅」を経由し「木曽平沢」エリアまで散策することができます。
『重伝建周遊バス』の運行情報や時刻表など、詳細は下記をご確認ください。
☞塩尻市観光協会・重伝建周遊バス情報
03 奈良井宿おすすめスポット
奈良井宿観光案内所
「奈良井宿」の中程に位置する『奈良井宿観光案内所』。無料の観光パンフレットやマップを入手できます。常駐するスタッフから「奈良井宿」や周辺エリアの観光情報を教えてもらいましょう(日本語の他、英語対応可)。
絵はがきやポスター、「鳥居峠通行証」などの土産品を販売する他、ヒノキの箸作り体験や熊鈴とヒノキ笠の貸出しも行っています。
【INFORMATION】
【住所】長野県塩尻市奈良井497-3(Google Maps)
【アクセス】JR「奈良井駅」より徒歩約9分
【詳細・問い合わせ】☞塩尻市観光協会公式サイト
奈良井宿 五ヶ寺
「奈良井宿」内には宗派の異なる5つの寺(専念寺・大宝寺・長泉寺・浄龍寺・法然寺)が点在。総称して『奈良井宿 五ヶ寺』と呼ばれています。約1kmの町並みの中に、なぜこれだけの寺が置かれたのかは不明です。街道の中心地という土地柄、各大名が自ら信仰する宗派の分院を設けたためとの説が聞かれます。 各寺の情報など詳細は下記をご覧ください。
☞塩尻市観光協会公式サイト
木曽の大橋
奈良井宿の入口に架かる『木曽の大橋』(道の駅奈良井木曽の大橋)。樹齢300年超えのヒノキで造られた太鼓橋(アーチ橋)で、橋脚のない木製の橋としては日本有数の大きさを誇ります。精巧な木組が美しい橋を渡ると、一気に「奈良井宿」の歴史情緒が高まります。日没後にはライトアップされ、幻想的な姿を見ることができます。
【INFORMATION】
【住所】長野県塩尻市奈良井1343-49(Google Maps)
【アクセス】JR「奈良井駅」より徒歩約5分
【詳細・問い合わせ】☞塩尻市観光協会公式サイト
6つの「水場」
「奈良井宿」内には6つの「水場」が設けられています。かつては中山道の難所といわれた鳥居峠を往来する人々の喉を潤す飲用水や、宿場を守る防火水として親しまれていました。現在も観光客の憩いの場であるとともに、地元住民の生活にとって欠かせない存在です。
中山道杉並木・二百地蔵
「奈良井宿」の北側にある八幡神社。その石段の途中を右に曲がると、樹齢数百年余の杉の大木が並び立つ『中山道杉並木』が訪れる人を出迎えます。杉並木の先には石仏群『二百地蔵』。鉄道や国道の開設に伴い、行き場を失った観音像や地蔵像が祭られています。
【INFORMATION】
【住所】長野県塩尻市奈良井1123-1(Google Maps)
【アクセス】JR「奈良井駅」より徒歩約4分
【詳細・問い合わせ】☞塩尻市観光協会公式サイト
上問屋資料館
1602年(慶長7年)より約270年にわたり問屋や庄屋を務めた「上問屋」。現在は、資料館として一般公開され、ここに残されていた古文書や民芸品(陶器・漆器など)およそ400点を展示しています。国の重要文化財に指定。
【INFORMATION】
【住所】長野県塩尻市奈良井379(Google Maps)
【アクセス】JR「奈良井駅」より徒歩約10分
【詳細・問い合わせ】☞奈良井宿観光協会公式サイト
中村邸
櫛問屋を営んでいた中村利兵衛の屋敷『中村邸』。1843年(天保14年)頃に建てられ、現在は国の重要文化財に指定されています。「奈良井宿」の典型的な町家造り=出梁造りを後世に伝える施設として一般公開。台所の囲炉裏や大きな吹き抜けなどからも当時の息遣いを感じることができます。
【INFORMATION】
【住所】長野県塩尻市大字奈良井311(Google Maps)
【アクセス】JR「奈良井駅」より徒歩約15分
【詳細・問い合わせ】☞奈良井宿観光協会公式サイト
鎮神社
「奈良井宿」の南端・鳥居峠の登山口近くに建つ『鎮(しずめ)神社』。1618年(元和4年)の疫病流行を鎮めるため、香取神社(千葉県)から経津主神を招き、祭祀を始めたのが創建の由来とされています。例年8月11、12日には氏子総出の盛大な例大祭が執り行われます。
【INFORMATION】
【住所】長野県塩尻市奈良井69(Google Maps)
【アクセス】JR「奈良井駅」より徒歩約20分
【詳細・問い合わせ】☞奈良井宿観光協会公式サイト
楢川歴史民俗資料館
鳥居峠の登山口に位置する『楢川歴史民俗資料館』。明治・大正・昭和各時代の生活道具が展示され、「奈良井宿」の歴史や祭事、木曽谷の生活を伺うことができます。「奈良井宿」オフィシャルグッズの切り絵を販売。
【INFORMATION】
【住所】長野県塩尻市奈良井68(Google Maps)
【アクセス】JR「奈良井駅」より徒歩約20分
【詳細・問い合わせ】☞塩尻市観光協会公式サイト
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04 モデルコースや所要時間
電車の場合はJR「奈良井駅」から、車の場合は駐車場から「中山道杉並木・二百地蔵」へ向かい、水場や寺、土産店などを巡りながら、下町→中町→上町へ。線路を渡り、奈良井川沿いを歩きながら木曽の大橋を経由し、スタート地点に戻ると「奈良井宿」をぐるっと一周することができます。
所要時間は、食事や土産品購入なども含め3~4時間。
「奈良井宿」をより深く知りたい方は『奈良井宿観光ガイド』に申し込み、地元ガイドさんの解説のもと町並みを歩くのもおすすめです。
☞奈良井宿観光協会・観光ガイドのお申し込み
05 食とお土産
「奈良井宿」では、郷土料理のおやきや信州そば、川魚など、さまざまな『食』を楽しむことができます。中でも冬季限定の木曽名物・カブ菜の漬物を載せた「すんきそば」や、とうじかごにそばを入れ鍋に通していただく「とうじそば」は格別です。
潰した米を炭火で焼いた「五平餅」もぜひ味わいたい一品です。「五平餅」は地域によって形が異なりますが、「奈良井宿」では団子形で供され、ゴマみそ仕立てなどのタレでいただきます。春には山菜の他、木曽特産の「ほう葉もち(朴葉巻き)」が登場します(5月中旬~6月中旬)。
おすすめの「お土産」は、伝統の木曽漆器や名産の木曽ヒノキを使用した工芸品。酒好きの方は、ぜひ地酒も。
「奈良井宿」でしか手に入らないオフィシャルグッズも販売しており、宿場内の土産店などで購入可能です。旅の記念に手に取ってみてはいかがでしょう。
☞奈良井宿観光協会・飲食店一覧
☞奈良井宿観光協会・オフィシャルグッズ一覧
06 奈良井宿でのイベント
木曽漆器祭・奈良井宿場祭(お茶壺道中)
例年6月第1金・土・日曜の3日間にわたり『奈良井宿場祭』が開催されます。メインイベントの「お茶壺道中」は、徳川将軍家御用達の茶を京都の宇治から江戸まで運ぶ道中行列を再現したもの。時代衣装を身に着けた一行が「奈良井宿」内を練り歩きます。
期間中には「奈良井宿」内の漆器・工芸店にお値打ち品が並ぶ他、近隣の「木曽平沢」エリアで『木曽漆器祭』が開催されます。町並みに約70の出店が連なる年最大の漆器市です。
【INFORMATION】
【開催時期】6月第1金・土・日曜
【詳細・問い合わせ】☞木曽漆器祭・奈良井宿場祭公式サイト
奈良井鎮神社例大祭
毎年8月12日に執り行われる『奈良井鎮神社例大祭』。江戸時代から続く「鎮神社」最大の祭事です。上町・仲町・下町の若衆が神囃子を奉納した後、通り囃子を奏しながら宿場町を練り歩きます。沿道の家々は窓を開けて出迎え、若衆に酒やご馳走を振る舞うのが伝統。賑やかで古き良き宿場町の風情を楽しむことができるお祭りです。
【INFORMATION】
【開催時期】8月12日
【詳細・問い合わせ】☞奈良井宿観光協会公式サイト
奈良井宿アイスキャンドルまつり
毎年節分の日に開催される『奈良井宿アイスキャンドルまつり』。手作りのアイスキャンドルおよそ2,000個が町並みを彩ります。「二百地蔵」を模した雪像周辺のアイスキャンドルを一斉に灯す式典の他、打ち上げ花火も実施されます。年に一度の特別な夜を楽しんでみては。
【INFORMATION】
【開催時期】2月3日(節分の日)
【詳細・問い合わせ】☞奈良井宿観光協会公式サイト
07 奈良井宿周辺の観光スポット
道の駅 木曽ならかわ(塩尻市)
国道19号線沿いに位置する『道の駅 木曽ならかわ』。伝統工芸の木曽漆器や地元特産品などを販売するコーナーの他、カフェやレストランを併設しています。メイン施設の「木曽くらしの工芸館」では、木曽漆器作りを体験することもできます(要事前予約)。
【INFORMATION】
【住所】長野県塩尻市木曽平沢2272-7(Google Maps)
【奈良井宿からの距離】車で約5分
【アクセス】長野自動車道「塩尻IC」より車で約30分
【詳細・問い合わせ】☞道の駅 木曽ならかわ公式サイト
やぶはら高原こだまの森・やぶはら高原スキー場(木祖村)
キャンプサイトやバーベキュー場、アスレチック、巨大迷路などさまざまなレジャー施設を備える『やぶはら高原こだまの森』。レンタサイクルを利用することができ、当施設を起点に『味噌川ダム』やアヤメが群生する『あやめ池』といった周辺の観光スポットを巡るのもおすすめです。冬は『やぶはら高原スキー場』として、多彩な全13コースでスキーが楽しめます。
【INFORMATION】
【住所】長野県木曽郡木祖村小木曽3362(Google Maps)※やぶはら高原こだまの森
【奈良井宿からの距離】車で約20分
【アクセス】長野自動車道「塩尻IC」より車で約45分
【詳細・問い合わせ】
☞やぶはら高原こだまの森公式サイト
☞やぶはら高原スキー場公式サイト
味噌川ダム・奥木曽湖(木祖村)
木曽川の上流に広がる『味噌川ダム』。そのダム湖である『奥木曽湖』は、標高1,130m地点に位置します。中央アルプス・木曽駒ヶ岳やその周辺に広がる四季折々の自然、そして『奥木曽湖』が共演する景色を楽しむことができます。5月上旬~10月下旬には、不定期でカヌーツアーが開催されます。
【INFORMATION】
【住所】長野県木曽郡木祖村大字小木曽(Google Maps)※やぶはら高原こだまの森
【奈良井宿からの距離】車で約14分
【アクセス】長野自動車道「塩尻IC」より約60分
【詳細・問い合わせ】☞味噌川ダム管理所公式サイト
鳥居峠(木祖村・塩尻市)
中山道の「奈良井宿」と「薮原宿」を結ぶ約6kmの山道『鳥居峠』。かつては中山道屈指の難所として知られていましたが、現在は整備が進み、歴史情緒を感じるトレッキングルートとして人気を集めています。
『鳥居峠』など、県内のトレッキングルートについては下記特集記事もご覧ください。
☞ナガノ、歩く。Go NAGANOが厳選! 長野県トレッキングルート
【INFORMATION】
【住所】長野県木曽郡木祖村(Google Maps)
【奈良井宿からの距離】徒歩で約1時間10分
【アクセス】長野自動車道「塩尻IC」より車で約50分(鳥居峠登山口最寄りの有料駐車場・奈良井権兵衛駐車場まで)
【詳細・問い合わせ】☞塩尻市観光協会公式サイト
文:松尾 奈々子
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