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あなたに、わたしに、おくりものを ⻑野県で訪れたいセレクトショップ

旅の楽しみのひとつといえば、お土産選び。誰かを思って選ぶのはもちろん、自分へのおくりもの選びも忘れずに。雑貨や食品、アートまで、日常を彩るすてきなものがそろうセレクトショップへ出かけませんか。

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top photo:faber LABORATORIO

 

暮らしの背筋が伸びる美しいものたち

夏至 shop & gallery | ⻑野市

善光寺の門前に建つ築100年を超える建物で2002年に誕生した「夏至 shop & gallery」。
鉄の扉を開け2階へ上がると、白い空間に美しくたおやかな品々が並びます。
宮田法子さん・実子さん姉妹が提案するのは「⻑く付き合える生活品」。常設展のほか、季節に合わせて行われる企画展では、手仕事による陶磁器やアトリエから生まれる衣服・アクセサリー、暮らしに添う小さなアートなどが展示されます。
たとえば、晩酌に添えたくなるような小さな器や酒器が見つかる器の企画展。⻑野県の日本酒や珍味のお土産に、器もひとつ加えてはいかがでしょう。

自然光が差し込むあかるい店内。ものに表れる手仕事の質感と静かに対峙するひとときを
©夏至 shop & gallery

ときの企画展によってさまざまな色彩を浮かべる白く美しい空間
©夏至 shop & gallery

宮田さん姉妹が選ぶ器には、使ってこそわかる心地よさ、美しさがあります
©夏至 shop & gallery

衣服は季節に合わせてセレクト。国内での取り扱いがほとんどないフランスのブランドがつくるオーガニック素材を用いた上質な衣服。「夏至 shop & gallery」のような工芸ギャラリーのみで展開する「ヒムカシ」の機能に優れた衣服。日本の職人による手編みニットからスタートしたニットブランド「TORICI」など、宮田さん自身が敬意を払うつくり手のものを展開するほか、宮田さんがデザインをおこした籠などもあります。
多くのものを多くの人へ届けるよりも、ひとつひとつ丁寧につくられたものを、一人ひとりに渡していく。そんな真心を感じさせるセレクトが、ものと対峙するギャラリーの品格をあらわしています。この場所を訪れ、誰かを思い、おくりものを選ぶ時間もまた、自身の感性に新たな芽を贈るひとときになるはず。

夏至 shop & gallery

宮田さんがデザインし、作家と共同制作したオリジナルの籠
©夏至 shop & gallery

簡潔な空間を彩る衣服から、つくり手の美意識と宮田さんのつくり手への敬意が感じられます
©夏至 shop & gallery

夏至 shop & galleryからみなさまへ

〝おくりものには、日常のスイッチを。美しい手仕事は、美しい景色を生み出します。柔らかな肌心地は、穏やかなときをもたらせてくれます。小さなアートは、ささやかな発見を。
つくり手と言葉を交わし、手仕事の品や作品に触れ、使うなかで、心ゆさぶられるものを選んでいます。朝の一杯の水、寛ぐお茶のひととき、温かな夕食、気に入りの一枚の絵画、自分を体現するファッション。
ものは景色をつくり、人をつくり、生活をつくります。美しい景色をおくりものに〟

森のなかの日常雑貨店

pace around | 御代田町

「pace around」は、浅間山麓の林道沿いに佇むセレクトショップ。元印刷所だった建物をリノベーションした100坪の店内には、ヨーロッパで仕入れたビンテージの家具や雑貨を中心に、使い勝手のよいキッチンアイテムやオーガニックな加工食品、衣服やラグなどが並んでいます。
「pace around」とは「歩き回る」という意味。「店内を歩き回り、使うことや食べることを想像しながら、ゆっくりショッピングを楽しんでもらいたい」と考える店主の山岸正明さんがつくった空間は、まるでひとつの街のように整えられています。

標高1000m、軽井沢にほど近く、野鳥やリスも暮らす自然豊かな場所
©pace around

山岸さんがもともと好きなのはインテリアやデザインでしたが、路面電車が走るヨーロッパの街のように「多くの人が行き交う活気あふれる場所をつくりたい」と、洋服からワインまで暮らしにまつわるさまざまなものの取り扱いをはじめ、「土間ギャラリー」やカフェ「funnel coffee roasters」も併設しました。
買い物という目的だけではなく、のんびりとお茶を飲んだり、アートや本を眺めたりと、訪れる楽しみがたくさんある場所です。

pace around

日常的にラフに使えるカラフルな食器
「波佐見焼」のコモンシリーズ 
©pace around

素材のうまみを引き立て、甘みをおさえたpace aroundのお菓子。ファネルのコーヒーに合うやさしい美味しさを
©pace around

まるで小さな街のよう。カフェもワインも本もある心が浮き立つ空間
©pace around

pace aroundから読者のみなさまへ

〝家具や雑貨、ドライフラワーなど、それぞれの素材の良さを活かすため、料理をするようなイメージで店内に落とし込んでいます。
昼と夜の見え方の違いや、季節に合わせた楽しみなどを店内で感じながら、「モノの魅力」に触れていただけたら嬉しいです。
おくりものは使い心地の良いモノと、一方では飾る楽しみがあるモノなど、消費者の目線を忘れないようにセレクトすることを心がけています〟

美しいと楽しいがそろう

EIGHTDAYS | 須坂市

オーナーの山本洋介さんは2009年春、神戶市から⻑野県に移住。須坂市の「蔵のまち通り」にある古⺠家を気に入り、その一角を改修して2010年にセレクトショップ「EIGHTDAYS」をオープンしました。明治期に製糸業で栄えた須坂市。当時の豪商のひとつであった牧家の建物郡の一部にあたるEIGHTDAYSは、須坂市歴史的建造物に指定されています。
店内には「イイホシユミコ」の器や「エフスタイル」のマットをはじめ、日本のプロダクトのほか、アフリカ雑貨やアンティークのラグなどのめずらしいもの、モロッコのかごも並び、山本さんの感性をにじませる世界各国の楽しい日用品が蒐集(しゅうしゅう)されています。

明治期に建てられた商家を改修。近くには須坂クラシック美術館があります
©EIGHTDAYS

EIGHTDAYSは、日常に溶け込みながらも異彩を放つものを見つけることができる楽しい場所。好奇心をくすぐるものや、つくり手や土地の「色」を感じるもの、といったユニークな品々が集まります。日常の大切さを再認識する今日このごろ。EIGHTDAYSで選んだおくりものが、普段の暮らしに新しい魅力を添えてくれることでしょう。

EIGHTDAYS

手作業で釉薬(ゆうやく)がかけられた、ひとつひとつ表情が豊かな「イイホシユミコ」の器
©EIGHTDAYS

トルコの「ペシテマル」というハンドメイドタオル。ショールやひざ掛け、子どものタオルケットなどに
©EIGHTDAYS

竹とレザーを組み合わせた「ワランワヤン・インドネシアのカゴ」。
ときを経て美しくなるツヤや質感が、愛用品らしい佇まいに育ち、おくりものの思い出も深まるはず
©EIGHTDAYS

EIGHTDAYSから読者のみなさまへ

〝おくりものというテーマに合わせて、比較的買いやすいものをご紹介いたしました。セレクトについてですが、常識とは違う価値観を持ったものや、純粋に面白いと思えるものなどをセレクトしたいと思っています。
作り手やサプライヤー、デザイナーとの関係性も含めた「もの選び」をしています。おくりものを受け取られた方に喜んでいただけるよう、がんばりたいですね〟

等身大の良いものを

LABORATORIO | 松本市

オーナーは木工作家の井藤昌志さん・万紀子さん夫妻。昌志さんは「クラフトフェアまつもと」への参加をきっかけに木工芸の制作に適した松本市への移住を考え、1933年に建てられたこの建物に出会います。薬局として使われていた建物の特徴を生かして改修し、1階は昌志さんがつくるオーバルボックスのショップ「TheBoxShop」に、2階はカフェと食料品のショップになりました。名前は、イタリア語で「働く場所」、英語で「実験室」の意味を持つ「LABORATORIO」と名づけられました。

六角形の出窓や木製の窓枠など、1930年代の建物の面影をそのまま残します
©LABORATORIO

1Fの「TheBoxShop」には井藤昌志がつくるオーバルボックスが並びます
©LABORATORIO

美しい光の陰影を浮かべる2Fのカフェスペース
©LABORATORIO

隣のビルにはアパレルや工芸品を扱うセレクトショップ「faber LABORATORIO」があり、徒歩10分のところにある複合施設「信毎メディアガーデン」では「食のクラフト」をテーマにした「MARKT」とセレクトショップ「MARKT +」を運営。季節や暦に合わせて企画展やマルシェも開催しています。
井藤さん夫妻が大切にしているのは、「生活の中で本当に必要とされるもの」を届けること。また、井藤さん夫妻が実際に使ったり味わったりして愛用しているものが多く置かれていることは、おくりものを選ぶ際のよりどころになり、何度も足を運びたくなります。

LABORATORIO

LABORATORIOの隣にある建物2階に「faber LABORATORIO」があり、美しいアパレルや工芸品が並びます
©LABORATORIO

LABORATORIOから読者のみなさまへ

〝衣食住全般にわたって、生活をより楽しめるものを提案していきたいと思っています。工房で作っている「ifuji」のオーバルボックス、テーブルウェアなどのほか、バッグ、ポーチなどの服飾小物、リネンのハンカチ、ボタニカルキャンドル、オーガニックコスメやビオパヒュームなどから信州の食材、お菓子などの食品までおくりものにおすすめの商品をそろえていますので、ぜひお出かけくだいませ〟

いずれのショップも、ライフスタイルに寄り添い、毎日使いたくなるものをセレクトしています。あの人のために、自分のために、暮らしを彩るおくりものを探しにいきませんか。

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