ハーブで体にうれしい効能を
ラテン語の「herba(草)」を語源とするハーブは香りの豊かなものが多く、味や色味、薬効性を持つ植物のことを指します。カフェのスイーツにそっと添えられたミント、ピザのうえのバジル…誰もがどこかで目にしたことがあるのではないでしょうか。2000種類ともいわれるハーブは、鎮静作用や殺菌効果、消化を助けるものやリラックス効果のあるものなど、体にうれしいさまざまな効用があるといわれています。また、約7000年前の古代エジプト時代から使用されていたともいわれ、長年にわたって人々に愛されてきたことがわかります。
「長野県では農産物の生産が盛んですが、ハーブも人気が高く、ラベンダーやミントなどをご家庭で育てる人も多いですね。そんな〝自然を大切にする人たちの暮らしが当たり前にあること〟が、長野の魅力といえますね」
こう話すのは「蓼科ハーバルノート・シンプルズ」を営む萩尾エリ子さん。東京から蓼科に移住し、40年以上にわたり、長野県の豊かな自然を享受して、ハーブのある暮らしを提案してきました。
「ハーブは薬ではなく、劇的に症状を軽減したり治療するものではありませんが、日常的に使うことで、リフレッシュやリラックスする習慣を持つことになりますから、〝自分の体に耳を傾けるきっかけ〟になります。 ハーブティーやオイル、アロマテラピーなどで改善できる不調なのか、病院にかかるレベルなのか。自分の体を知るきっかけのひとつとして、ハーブのある暮らしを楽しんでいただけたら、うれしいですね」
ハーブを暮らしに取り入れる
「香り豊かなハーブティーは、心と体を幸せにしてくれます。毎日でも飲めますから、まずは手軽なお茶から、ハーブのある暮らしを楽しんでいただくといいですね」
店内に並ぶハーブティーは世界中のハーブからセレクトされたオリジナルブレンド。『季節の変わりめのティー』『グッドスリープ』などといったイメージしやすいネーミングは、初めての人にも選びやすいと好評です。 ハーブは肉や魚の臭みとりや消化を促す作用があり、料理に使うのもおすすめ。生のハーブはもちろん、乾燥させたハーブとスパイスをブレンドしたスパイスミックスも、手軽にハーブを取り入れるひとつです。
お茶や料理として口にする以外にも、ハーブにはさまざまな親しみ方があります。お風呂に入れるハーブバスや、乾燥したハーブを袋に入れて防虫や香りを楽しむサシェ、直接肌に吹きかけるハーブウォーターは虫よけ効果があるものもあり、使い方や楽しみ方もさまざまです。また、生のハーブを1枚ティッシュにはさんでマスクに入れるのも、萩尾さんのおすすめ。ミントやレモン系のハーブなどで清涼感を味わいたいアイデアです。
「ハーバルノートでは、お客様の体調や試してみたい使い方をお聞きして、適したハーブの親しみ方をいっしょに考えてご案内する機会も多いです。私たちもその時間をとても楽しみにしていますから、気軽にお声がけくださいね」
ハーブを学び、ハーブを楽しむ
これまで近隣の病院でボランティアやアロマ講習をしてきた萩尾さん。「蓼科ハーバルノート・シンプルズ」では、ハーブをより詳しく学びたい人におすすめのアロマテラピー講座を開講しています。講座は初級からインストラクターレベルまであり、全国から受講生が集まります。アロマ(精油)の作用はハーブよりも強力で、取り扱いには適切な技術や知識を要します。大切な人のために安全にアロマを使えるよう、少人数でのきめ細やかなレッスンを心がけています。
各種ハーブティやスパイスミックス、ハーブウォーターやハーブバス用サシェ、リネンのキッチンタオルやブランケットなどのこだわりの雑貨まで、オンラインストアにて購入が可能です。また、自宅でハーブを育ててみたいという方には、ハーブの種も販売しています。自分のため、大切な人のためのやさしい時間に、ハーブを贈ってみませんか。自然の恵みを享受したハーブの香りが、くつろぎを与えてくれるはずです。
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