【長野県・南信州ドライブコース】“マニア ”な南アルプスエコーライン編
長野県にはたくさんのおすすめ絶景ドライブルートがありますが、いつものドライブルートとはひと味違ったマニアなドライブルートを長野県在住のGo NAGANO編集部員が紹介します。長野県飯田市内から車で1時間半ほど、知らない人が多いかもしれない南アルプスエコーライン。緑豊かな長野県遠山郷エリアで神秘的なスポットを訪ねながら、“日本のチロル”下栗の里とアルプス展望台しらびそ高原を目指します。
ローカル情報でドライブ計画を
アップデート
旅の起点は、秋葉街道の宿場町として栄えた長野県和田宿にある道の駅『遠山郷』。心配性の私は、敷地内にある観光案内所『アンバマイ館』(名前の由来は「あんばまいか」。「あんばまいか」とはこの地方の方言で「遊びましょう」という意味)で道路状況やおすすめ観光情報など旅の相談をしました。目的地へのルートは、道幅が狭く急な傾斜が多いため、通行には十分な注意が必要であること、また休憩スポットや立ち寄りスポットなど、ローカル情報を入手しドライブ計画をアップデートし出発します。
山で暮らし、山と生きる人々の
歴史を訪ねて
山間に広がる畑や川の絶景を眺めながら国道152号を進んでいくと、「旧木沢小学校」と書かれた看板が。導かれるまま進んだその先には、懐かしい景色が広がっていました。1932年に建てられた木造校舎は、廃校後地元住民の手で保存され、現在は林業の歴史や、長野県南アルプスに関する山の資料の展示スペースとして活用されています。
豊かな森林資源が残されていた長野県のこの地域は、昭和初期の『遠山森林鉄道』の開通とともに開発が本格化し、大きな経済効果をもたらしました。静かな校舎の中で、山とともに暮らし生きた人々の歴史と栄華を学び、ひとときのタイムトラベルを楽しむことができました。
“日本のチロル”長野県下栗の里を
眺める
国道から一般道県道に入り“日本のチロル”と称される長野県下栗の里を目指します。下栗の里は、南アルプスを望む長野県飯田市上村の東面傾斜面にある標高800m~1,000mの地区で、最大傾斜38度の傾斜面に点在する耕地や家屋が独特の景観を作りあげ、2009年には「にほんの里100選」に選ばれています。秋には紅葉の絶景も楽しめる長野県の観光スポットです。
到着したビューポイントからは、傾斜地にひっそりと暮らす山村集落の景色を見ることができました。絶景を眺めながらふと私は「何故ここに集落があるのか」と疑問が湧いてきました。 調べてみると、隣接する地域から縄文時代の遺跡が発見されており、下栗の里でも既にこの時期に人が生活していたと推測されていたことが分かりました。山の頂は日照時間も多く、川の氾濫などの危険を回避でき、さらに山の恵の宝庫です。山の頂での生活は、谷あいでの生活に比べ生活条件が良かったとのかもしれません。古人の生きる知恵に驚かされました。
ドライブコースにある日本で唯一の隕石クレーター
下栗の里から車を走らせること約30分。日本で唯一隕石クレーターとして実証された長野県にある御池山隕石クレーター案内板に到着。下栗の里からしらびそ高原を結ぶ南アルプスエコーラインがそのクレーターの壁に沿って走っています。隕石の衝突によって変形した巨岩やクレーターを一望する絶景の展望スポットも用意されています。
360度の絶景、アルプス展望台長野県しらびそ高原
御池山隕石クレーターから南アルプスエコーラインを進むこと約15分。最終目的地、長野県しらびそ高原に到着です。標高1,900mにある宿泊施設『しらびそ高原 天の川』の駐車場に車をとめ、アルプス展望台へ。目の前には南アルプスの山々と中央アルプス、そして北アルプスまでを眺めることができる長野県の絶景のスポットです。西側には、中央アルプスに沈む夕日を眺めるサンセットポイントがあり、また夜には手が届きそうな満天の星空を眺めることができる長野県のおすすめ観光スポットです。
森の香りと風を感じながら走ることができる長野県のおすすめ観光ドライブルート。今回は長野県南信州のマニアなドライブルートを取材し紹介しましたが、長野県在住の私もまだまだ知らない長野県の魅力があったことに気づきました。 皆さんも、いつか大切な人と一緒にデートで、あるいは一人で気ままに長野県へドライブの旅に出かけてみませんか。秋の紅葉ドライブにもおすすめです。
撮影・文:編集部(坂口)閲覧に基づくおすすめ記事