冬キャンプ遊びに最適 イグルー(雪の家)作りを体験してきた
長野県の冬キャンプシーンを盛り上げるプロジェクト「Nagano Fuyu Camp Lab.」。新たなアクティビティとしての冬キャンプの可能性を探るべく、研究員自ら体を張って実践と研究を行います。
2021年シーズン最初のフィールドワークの舞台は須坂市峰の原高原の「ペンションスタートライン」。ここでは毎年、長野大学環境ツーリズム学部の学生がゼミ活動で「イグルー(雪の家)作り」を行っており、今回はこのゼミ活動に研究員が参加させていただき、雪中キャンプをしながらイグルー作りを体験してきました。極寒の地で新たな〝 冬キャンプ遊び〝 発見してきました。
真冬のテニスコートに
キャンプベースを設置
本日のイグルー作りと雪中キャンプの会場はペンションに併設されたテニスコート。冬場のテニスコートの活用を検討されていたオーナーの古川さんに特別に許可をいただき、雪中キャンプとイグルー作りをこの場所で体験させていただくことになりました。
この日は午後から天気が荒れる予報となっていたため、晴れている間にできることを優先し、まずは、ベースとなるテントとタープの設置から取りかかります。
昨シーズン雪中キャンプを経験している研究員。風向きや移動のしやすさを考慮してテントとタープの設置ができる余裕がありました。これでどんな天候になっても冬キャンプが楽しめそうです。と思っていると徐々に雪と風が強くなってきました。
いよいよイグルー作りを体験
キャンプベースが完成したので、次はいよいよイグルー作りです。今回は、天候や作業時間を考え、テント班と学生中心のイグルー班に分けて同時に作業を進めました。テント班がミッションを終えたため、ここからイグルー班に合流しイグルー作りに本格的に参戦します。イグルー班、学生の皆さんお待たせしました!
背丈と同じくらいの高さまで積み重ねたら、ここからはいよいよ天井部分の取り付けに移ります。ふと時計を見るとお昼を過ぎていました。ここでランチタイム。
今日のメニューは豚汁。業務用鍋で豪快に煮込んだ豚汁は最高です。
冷えて疲れた身体が芯から温まるメニュー。温かい食べ物を食べると不思議と笑顔が多くなります。
残念なことに、ランチ休憩後は雪と風がさらに強さを増してきました。手足が冷たくなるため、焚き火に集まって暖をとります。これがとっても暖かい。体を十分に温めて難関作業に取り掛かります。
完成したイグルーの前でバンザイ!やっとできたという安堵の気持ちとチームで成し遂げた達成感でいっぱい。この数時間雪だけでここまで盛り上がり楽しんでいたことに驚きました。
今回作ったイグルーは直径が約3メートル程の大きさで、中には5~6名程入れる空間が出来上がりました。事前の下準備があったとは言え、完成までの所要時間は約5時間ほど。イグルー作りは、チームビルディングと長期滞在で楽しむ事ができるコンテンツであることが分かりました。
完成したイグルーで
冬キャンプを楽しむ
完成したイグルーを冬キャンプでどう楽しむか。早速入ってみると、室内は想像以上に暖かく静か。外は吹雪でタープでは風から身を守れませんでしたが、まさにシェルターという言葉がピッタリで暖かく、耳がキーンとなるような静かな空間です。これは冬キャンプを楽しむアイテムとなりそうです。
この他にも、本を読む空間として、また楽器を持ち込んでミュージックを楽しむ空間としても楽しむ事ができそうです。また、天井にアクリル板を埋め込めば、星空を楽しむドームとしても利用できそうです。さらに温度が保たれるため、食料の保存庫としての活用も可能です。はじめての冬キャンプでは、外気の寒さで食材が凍ってしまいました。ミニイグルーを作って冷蔵庫にするという使い方もできます。「クーラーボックスでいいじゃん」という声も聞こえてきそうですが、そこにあるもので作るという発想がキャンプをさらに楽しくするアイデアだと実感したフィールドワークでした。
今回の冬キャンプで学んだこと
○天候をチェックした事前準備が大事
○イグルー作りは時間とチームワークが必要
○イグルーは冬キャンをさらに楽しむアイテム
○何かを作る楽しさはキャンプの醍醐味
番外編
今回寒い場所ならではの実験として、こんな事も試してみました。
1)濡れたタオルは振り回すと瞬時に凍るのか?
2)凍ったバナナでペグは打てるのか?
3)スノーエンジェルは誰にでもできるのか?
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