TOP PHOTO：国宝松本城 桜並木光の回廊 ©松本城管理課
 

例年の見頃を記載しております。またイベントの日程や内容は変更になる場合がございます。開花状況等、最新の情報は現地観光協会・イベント主催にご確認ください。

長野県飯山市の『飯山城址公園』は、上杉謙信と武田信玄の勢力争いの舞台にもなった飯山城の跡地に広がる公園。復元された城門や石垣、土塁が当時の面影を残す、歴史に薫るスポットで、地元を代表する桜の名所としても知られています。例年4月中旬から下旬には約400本のソメイヨシノが咲き誇り、趣ある城址と春の彩りの共演がみられます。

4月5日から29日には「飯山城址桜まつり」が開催され、日没後、園内はぼんぼりの灯りに包まれます。期間中は地元グルメの屋台が並ぶほか、お花見広場も開設。幻想的な夜桜を眺めながら、食事や散策が楽しめます。

長野県長野市松代地区にある『松代城跡』は、戦国時代に武田信玄が築いた海津城を前身とし、江戸時代には真田氏の居城だった国指定の史跡。復元された城門や石垣、土塁、堀などがたち、往年の面影を今に伝えています。春には約100本のソメイヨシノが咲き、花見スポットとしても人気です。

4月5日から14日には本丸内でライトアップが実施。4月12、13日には「松代春まつり」が開催され、真田公園に飲食ブースが設けられるほか、文武学校や旧樋口家住宅でさまざまな展示や体験が行われます。
さらに、4月12日には真田邸御役所で茶道体験や雅楽の披露が、4月13日には地元ガイドとともに真田邸や旧横田家住宅、大英寺などの史跡を巡る「歴史ウォーク」も。桜鑑賞とともに、松代の歴史や文化にふれる多彩な企画を楽しんでみてはいかがでしょうか。

「日本さくら名所100選」に選定されている長野県須坂市の『臥竜（がりゅう）公園』は、周辺を含め全体で約600本が花開く桜の名所。園内の「竜ヶ池」に桜が映り込む光景は見事で、ボートに乗って花いかだを間近に眺めるのもおすすめです。
また、名物の「真っ黒おでん」や団子などを片手に花見を満喫することもでき、併設する「須坂市動物園」でカピバラやベンガルトラといったさまざまな動物とふれあえるのも魅力。

4月1日から20日には「臥竜公園さくらまつり」が開催され、多くの花見客でにぎわいます。特別企画として須坂市内の桜の名所を巡る「春の花めぐりツアー」も実施。地元ガイドの案内で春景色を満喫します。参加には事前申し込みが必要（詳細は公式サイトをご確認ください）。
桜の見頃期間には夜間のライトアップが実施。昼間とは違った神秘的な春の風景を堪能できます。ライトアップの日程は決まり次第、公式サイトにて告知。

長野県小諸市にある『小諸城址懐古園』も「日本さくら名所100選」に選ばれています。小諸城跡に整備された歴史深い名園。城門や苔むした石垣が現存し、江戸時代初期に築かれた城の息遣いを感じることができます。

園内にはソメイヨシノやしだれ桜など約500本の桜が咲き誇り、石垣の上から見下ろすと桜の雲海が広がります。小諸特有の「小諸八重紅枝垂（こもろやえべにしだれ）」も見どころのひとつ。市民の保存活動により守られてきた貴重な桜で、濃い紅色の八重咲きが特徴。例年4月下旬に見頃を迎えます。

4月1日から25日にかけては「小諸城址懐古園桜まつり」が開催され、日没からライトアップを実施。城門や石垣と夜桜のコントラストが風情を一層引き立てます。4月12日には「侍フォトコンテスト 小諸城 春の陣」と題し、甲冑姿の侍が小諸城に出陣。4月24、25日には園内の本丸跡に建つ「懐古神社」の例大祭が執り行われ、屋台も並びます。
園内には動物園と遊園地が併設されており、桜鑑賞や歴史探訪とともに満喫するのもおすすめです。

長野県上田市の『上田城跡公園』は、戦国武将・真田昌幸が築城した上田城の跡地に整備された公園。3つの櫓や堀を囲むようにソメイヨシノや山桜、しだれ桜など約1,000本の桜が咲き誇ります。

4月5日から13日にかけて開催予定の「上田城千本桜まつり」では、日没から22時までライトアップを実施。このライトアップは日本夜景遺産にも認定されており、夜桜と城跡の趣の共演がみられます。東虎口櫓門や城壁周辺は特に人気の鑑賞ポイントです。

桜まつり期間中は、上田市のご当地グルメや特産品が並ぶ「二の丸横丁」が開設され、地元の味覚を堪能できるほか、音楽イベントなどの催しも開催。さらに、近隣の「別所温泉」「鹿教湯（かけゆ）温泉」「霊泉寺温泉」での宿泊割引キャンペーンも実施しています。夜桜と温泉を満喫する贅沢な旅へお出かけください。

長野県松本市に位置する『国宝 松本城』。現存する五重六階の天守としては日本最古の城で、国宝に指定されています。優雅な黒塗りの佇まいの背景に広がる北アルプス。四季を通じて国内外から訪れる人々を魅了しています。

桜の見頃は例年4月上旬から中旬ごろ。松本城管理課が桜の開花宣言をした3日後から8日間にわたって「国宝松本城夜桜会」が開催され、ライトアップされた天守と約300本の桜の幻想的なコラボレーションを見ることができます。ライトアップ時は本丸庭園を無料開放（天守は入場不可）。同期間に外堀の桜並木を明かりで照らす「桜並木光の回廊」も実施。城下町の夜を華やかに彩ります。

長野県大町市の高台に位置する『大町公園』は、北アルプスを望む絶景スポット。例年4月中旬から下旬にかけて、ソメイヨシノやオオヤマザクラが見頃を迎え、残雪の山々と桜が織りなす美しい春景色が広がります。

4月11日から5月6日には「おおまち桜まつり」を開催。夜間にぼんぼりが点灯し、昼間とはひと味違う静寂と温もりが調和した雰囲気に。期間中は露店も並びます。

公園近くを通る「大町観光道路」沿いには桜並木が広がり、ドライブやウォーキング、サイクリングを楽しみながら春の訪れを感じることができます。
また、日中の桜鑑賞とあわせて公園に隣接する「大町山岳博物館」に立ち寄るのもおすすめ。北アルプスの自然や生態系、登山の歴史を学ぶことができます。

長野県辰野町の『荒神山スポーツ公園』は、約35ヘクタールの広大な敷地を誇る自然豊かな公園です。園内には「ため池百選」に選ばれた「たつの海」があり、その周囲に約800本の桜が植えられています。ソメイヨシノやオオヤマザクラ、八重桜、しだれ桜などさまざまな花が咲く春。公園全体は美しいピンク色に包まれます。

例年4月上旬から中旬にかけて開催される「荒神山公園さくら祭り」では、桜の開花に合わせて夜間のライトアップが実施され、明かりに照らされた夜桜が幻想的な風景をつくり出します。園内の遊歩道は桜のトンネルとなり散策に最適。「たつの海」の水面に映る桜の姿も格別です。

さくら祭り期間中の週末には「さくらステージ」と称した音楽イベントや、キッチンカーなどが出店する「さくらマルシェ」も開催。桜を眺めながら、ゆったりとした時間が過ごせます。

長野県中川村の『大草城址公園』は、南北朝時代に宗良親王を守った香坂氏の本城跡に広がります。園内にはソメイヨシノやエドヒガンなど10種類以上、約200本の桜が植えられており、長期間にわたって花見を楽しめるのが特徴。中央アルプスの残雪をバックに桜が咲く春の風景は特に美しいと評判です。

夜間のライトアップは桜の見頃にあわせて実施。また、五平餅やうどん、ソフトクリームのほか、新鮮な野菜や果物などを販売する出店が軒を連ねる「咲く楽市（さくらいち）」も開催されます。ライトアップ・咲く楽市のそれぞれの日程は公式サイトでご確認ください。

長野県伊那市に位置する『高遠城址公園』は、この地域固有の「タカトオコヒガンザクラ」約1,500本が花開く日本有数の桜の名所。ソメイヨシノよりも小ぶりで赤みがかった可憐な花を咲かせ、その美しさと規模の大きさから「天下第一の桜」と称されています。公園全体が薄紅色に染まる光景は圧巻で、毎年多くの花見客でにぎわいます。

例年4月上旬から中旬にかけて開催される「高遠城址公園さくら祭り」は、桜の開花から散り際まで楽しめるよう日程が設定されます（開催日は決まり次第、公式サイトで告知）。3分咲き〜散り始めの期間には、夜間のライトアップを実施。園内の一部ではプロジェクションマッピングの投影も行われ、艶やかな夜桜の世界へと誘います。

さくら祭り期間中は、郷土芸能「高遠ばやし」の巡行や歴史スタンプラリー「高遠すごろくケンの歴史大冒険」、桜茶の振る舞いなど地域文化を体験できる企画も充実。会場には地元の特産品や伝統料理を販売する屋台が並びます。

長野県駒ヶ根市に位置する『光前寺』は、古くから信仰を集める南信州随一の祈願霊場。国の名勝に指定された境内には、樹齢数百年の杉並木や県宝の三重塔など歴史的建造物が点在します。霊犬早太郎伝説ゆかりの地としても知られ、日の光を受けて美しく輝く「光苔」が鑑賞できる魅力に富んだスポットです。

例年4月中旬には境内に植えられた約70本のしだれ桜が見頃を迎えます。複数の品種が共存しているため、条件が良ければ3週間ほど花見を楽しめるのが特徴で、境内には「不動滝桜」や「鐘楼の古木」と呼ばれる樹齢200年に達する古木も。歴史を感じさせる堂々とした枝ぶり。優雅で可憐な花が咲き誇ります。

4月4日から20日までの期間は、夜間に「光前寺しだれ桜ライトアップ」を実施。4月11日にはセレモニーイベントとして駒ヶ根太鼓の演奏が披露されます。期間中の金・土・日曜日には、境内駐車場に「夜の焚火カフェ」をオープン。焚火を囲みながら温かい飲み物や軽食を味わうことができます。

長野県大鹿村に位置する『大西公園』は、大雨災害で荒廃した土地を長い年月をかけて桜守たちが復興させた場所で、村一番の桜の名所として親しまれています。
南アルプスの主峰・赤石岳を背景に、ソメイヨシノや八重桜、しだれ桜など約1,000本の桜が咲き、例年4月上旬から中旬にかけて見頃を迎えます。

桜の開花時期には、夜間のライトアップを実施。露店も出店され、幻想的な夜桜を愛でながら地元ならではの味覚が楽しめます。4月12日には、毎年恒例の「大鹿さくら祭り」を開催。大鹿太鼓の演奏や獅子舞の披露などの催し物が行われます。

日中であれば公園近くの「道の駅 歌舞伎の里大鹿」に立ち寄るのもおすすめ。地元の新鮮な農産物や特産品、ジビエ料理が味わえるフードコート、レンタサイクルなどがそろいます。

その他、ライトアップされる長野県内の桜スポット

宇木のエドヒガン(千歳桜)（山ノ内町）／川中島古戦場史跡公園（長野市）／城山公園（長野市）／治田公園（千曲市）／高島城・高島公園（諏訪市）／横河川の桜（岡谷市）／茅野市運動公園（茅野市）／松本市城山公園（松本市）／光城山（安曇野市）／興禅寺（木曽町）／大桑村スポーツ公園（大桑村）／馬見塚公園（駒ヶ根市）／慈福院（飯島町）／千人塚公園（飯島町）／藤巻川周辺の桜並木（飯島町）／大宮通り桜並木（飯田市）／黒船桜（阿智村）／駒つなぎの桜（阿智村）

文：松尾 奈々子