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絶景と食、プライベートデッキでリフレッシュ! 「八方アルペンライン」で行く、白馬八方尾根トレッキング

夏空に映える雄大な北アルプス。本格的な登山には行けないけれど、週末の休みを利用してサクッと大自然を満喫したい。そんな願いを叶えるのがここ、白馬八方尾根を歩くトレッキングコースと「八方池(はっぽういけ)」です。

北アルプスの北側、白馬連峰の唐松岳(からまつだけ)から四方八方に尾根が伸びる様子から「八方」の名前がついたといわれるこの場所は、条件が揃うと富士山も見渡せる絶景ルート。日本百名山のうち、11の山々を見ることができます。標高1,830mの「八方池山荘(はっぽういけさんそう)」まではゴンドラリフトとクワッドリフトを乗り継いで行けるので、初心者も挑戦しやすい気軽さも魅力。上部は中部山岳国立公園に位置していて、ここでしか見られない貴重な高山植物や、運がいいと日本カモシカやライチョウなどの動物に出会えることもあるのだとか。

おいしい食事とリゾートテラスでのサウナにジャグジー、さらに下山後の温泉を楽しみに、初めての白馬八方尾根トレッキングに出発です。

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白馬八方バスターミナルから「八方駅」

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まずはバスで「白馬八方バスターミナル」に到着。バスの発着所以外にも、更衣室やコインロッカー、インフォメーションセンターなどが揃う施設です。朝8時からオープンしているショップには、白馬村のお土産や絵葉書などのほか、衣類の販売もあり。装備に不安やちょっとした忘れ物があれば、立ち寄ってみるのもおすすめです。

ゴンドラ乗り場の「八方駅」までは、まちのなかを歩いて向かいます。途中で寄り道をしたのは、江戸時代初期に建てられたという薬師堂。地域の信仰の場として大切にされてきた場所で、入り口には白馬村指定の天然記念物「江戸彼岸桜」の古木がありました。トレッキングの無事を祈りながら、先へ進みます。道の脇に温泉が湧き出ていたり、澄んだ冷たい水が流れていたり。ところどころに感じる自然の恵みが、普段とは違う場所に来たことをじわじわ感じさせます。

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案内板を頼りに15分ほど歩くと、八方アルペンラインの入り口「八方駅」に到着。八方池からさらに登山をする場合は、駅で「登山届」を出して行きます。チケット売り場でマップを入手したら、さっそくゴンドラリフトに乗車。振り返ってみると、眼下に白馬村の田園風景と正面に「八ヶ岳」や「浅間山」などの絶景が広がっていました。

美しい湿原を抜け、「八方池山荘」へ

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ゴンドラリフトとアルペンクワッドリフトを上がった先は「鎌池湿原(かまいけしつげん)」。取材に訪れた7月中旬は、白馬三山をバックに美しいニッコウキスゲが出迎えてくれました。湿原を抜けてグラードクワッドリフトに乗り、いよいよトレッキングのスタート地点「八方池山荘」に到着です。
この先はトイレの数が限られるので、ここで立ち寄っておくのがおすすめ。ちょっとした売店もあり、日本百名山がプリントされた手ぬぐいや、可愛らしいライチョウモチーフのグッズが販売されています。

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八方池山荘から先は「登山道コース」と「木道コース」に分かれていますが、今回は行きに登山道コース、帰りに歩きやすい木道コースを選択しました。白馬三山の雄々しい姿を見ながら進む登山道コースは、足元に蛇紋岩(じゃもんがん)と呼ばれる岩がゴロゴロしています。本来は地表に表れることのない岩ですが、八方尾根は強い雨や風など気候の影響でこうした地質になっているそうです。標高2,500m以上の高山でしか見られない希少な草花や低木林が見られる逆転現象もこの地質の影響。岩の表面は滑りやすいので、歩くときは少し注意が必要です。

登山者の道標として置かれた石塚「ケルン」は、休憩の目安におすすめのポイントです。写真の「第二ケルン」は、標高2005mにある3つ目のケルン。ここまで来たら八方池まではあと少し。右奥にゴツゴツと切り立った「不帰ノ嶮(かえらずのけん)」が見え始め、風もすっかり涼しくなります。

白馬三山を映す神秘の池「八方池」

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リフトを降りて歩くこと1時間半、いよいよ目的の「八方池」に到着です。
尾根の中腹に位置する八方池は、雪に押し流された土砂が堆積し、雨水や雪解け水が溜まってできた自然の池。深いところで4mほどの水深があり、サンショウウオやモリアカガエルなどが生息しています。
白馬三山のリフレクションは、池のほとりで少ししゃがんで撮るのがコツ。残雪が残る美しい山並みが、初夏の醍醐味です。周囲にはところどころにベンチが置かれ、お茶を飲んだりお菓子を食べたりしながら景色を楽しむことができます。また周囲にはたくさんの花が咲いているので、観察したり写真を撮ったりするのも楽しみのひとつ。道の脇に咲く高山植物には小さな立て看板があり、名前と特徴が書かれているのも嬉しいところです。

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帰りの木道コースは、幾重にもなる稜線と空の美しいグラデーションが楽しめるコース。天候に恵まれた取材日は、気持ちよさそうにハングライダーが飛んでいる様子も見られました。

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2つのクワッドリフトを乗り継ぎ、戻ってきたのは「うさぎ平テラス」。ゴンドラリフトの山頂駅に併設された大きな建物で、屋上にある「白馬マウンテンビーチ」に立ち寄ります。
標高1,400mに広がる真っ白なテラスは、青空のもとでくつろげる山の上のリゾート。オープンスペースにラウンジとバーがあり、誰でも気軽に利用することができます。ところどころに置かれたパラソルやハンモック、リクライニングチェアはリラックス感満載。八ヶ岳や浅間山などの山々を眺めながら、ゆっくり座ってぼーっとするのもよさそうです。

バーのメニューは、見た目も味わいも爽やかな「白馬スカイブルーサイダー」や、氷の食感と柑橘の酸味がベストマッチの「フローズンピンクレモネード」など、写真映えもバッチリのオリジナルドリンクたち。たくさん歩いて疲れた身体に、優しく染み渡りました。

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さらにこの場所で楽しめるのが、予約制で貸し切りのプライベートサウナエリア。前日17時までの予約が必須なので、訪れる際は事前にホームページをチェックしてみてください。当日は2階で受付を済ませ、身支度を整えてから屋上へ。レンタルの水着もありますが、お気に入りのサウナウエアやハットを持ち込んでもOKです。タオルや鍵付きのロッカーのほか、更衣室にはクレンジングや乳液などスキンケア用品、ドライヤーまで用意されているのが嬉しいポイント。
開放感ある青空の下で入るサウナとジャグジーは、日々の喧騒を忘れる心地よさ。おしゃべりをしたりまどろんだり、しっかりリフレッシュできました。

フレッシュ野菜とバルサミコソースの信州サーモンボウル

フレッシュ野菜とバルサミコソースの信州サーモンボウル ©︎白馬観光開発株式会社

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ランチをするならうさぎ平テラスの2階にあるカフェテリア 「Yeti(イエティ)」へ。新鮮な野菜をたっぷり使ったヘルシーな食事が楽しめます。イチオシの「ポキボウル」は、ハワイ語で「切り身」を意味する「ポキ」を使った伝統的な丼もののメニュー。Yetiでは、本場のレシピに寄せた信州サーモンやマグロの切り身を使ったメニューから、がっつりサルサソースのチキンカツなど肉を使ったもの、しいたけのフライがのったヴィーガンメニューなど、さまざまなポキボウルを選ぶことができます。食事はどれもテイクアウト容器に入っているので、室内のテーブル席はもちろん室外のテラスを利用して食べるのもおすすめです。

また10月20日(日)まで実施されているのが、記念缶バッチがもらえる限定プログラム。登山専用のスタンプラリーアプリ「YAMASTA(やますた)」との連携企画で、アプリをダウンロードするだけで、誰でも当日、無料で参加できます。鎌池湿原や八方池など全7箇所のスポットで「チェックイン」をしたら、15時半までにカフェテリア内のカウンターへ。抽選で特製ピンズも当たります。

「八方の湯」で旅の締めくくり

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最後に紹介するのは、白馬八方バスターミナルから程近い場所にある温泉「八方の湯」です。いくつかある白馬八方温泉のなかで一番大きな日帰り温泉施設で、駐車場には足湯もあり。浴槽から白馬三山などの山並みを見ることができます。

無色透明のお湯はトレッキングの道中に見かけた「蛇紋岩」と熱水が反応してできた、すべすべ触感の美肌の湯。天然の水素を豊富に含んでいるといい、世界的にもめずらしい温泉です。名物の温泉まんじゅうは、しっとり柔らかな黒糖生地に粒あんがよく合う優しい味わい。ちょっとしたお土産にもぴったりの一品です。


今回訪れた白馬八方尾根へのアクセスには、デジタルチケット販売サイト「Go NAGANOスマートパス」の利用がおすすめです。リフト券チケットが事前購入でき、当日の購入のわずらわしさがありません。購入済みのチケットは、利用可能期間であればいつでも利用可能です。
詳細は下記バナーから、Go NAGANOスマートパス公式サイトをご確認ください。

Information

【白馬八方尾根】
「八方アルペンライン」運行情報
運行期間:2024年6月1日(土)〜11月4日(月)
運行時間:8:00〜16:30 ※時期により変動あり
運賃(往復):大人 3,300円、小児 2,100円(税込) ※ゴンドラ往復+リフト2本の往復乗車
URL:https://www.happo-one.jp/trekking/alpenline/

【Hakuba Mountain Beach(ハクバ・マウンテン・ビーチ)】※11月4日(月)まで
営業時間
サウナ 10:00~15:30(90分ごと・前日17時までの事前予約制)
バー 10:00~15:30(L.O ドリンク 15:30)
定員:テント1棟4名
HP:https://hakuba-mountain-beach.com/

【カフェテリア Yeti(イエティ)】
営業時間:8:30〜16:00
フード 10:00〜15:00/ドリンク 9:00〜15:30
HP:https://www.happo-one.jp/restaurant/

【八方の湯】
住所:白馬村北城大字5701-2
営業時間:10:00~21:00(受付終了20:30)
定休日:なし
入浴料金:中学生以上850円/小学生500円/3歳~未就学児300円
問い合わせ:0261-72-5705

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