長野県で一番「長い」／〈野沢温泉スキー場〉／約10㎞

長野県北部、毛無山北斜面に広がる〈野沢温泉スキー場〉は、2024年で創立100年を迎えた歴史あるスキー場です。1,085ｍと県内一の標高差をもち、総コース面積も297haと、白馬や志賀高原など複数のスキー場が一体となったスノーリゾートを除けば県内一の大きさを誇ります。
44ものコースがあり、ファミリーもエキスパートも満足できる多様な斜面がそろっているのも特徴です。なによりの魅力は、標高1,650ｍの毛無山山頂付近からスタートし、やまびこゲレンデＤコース、上の平ゲレンデ、パラダイスゲレンデ、林間コースと繋いでふもとに至れば、長野県＆日本最長という全長約10kmものロングランを楽しめること。やまびこゲレンデ以降は緩やかな斜面が続くので、ときおり景色などを眺めながら、のんびり滑り降りましょう。
また日本で一番新しいゴンドラ「長坂ゴンドラ」があるのも、〈野沢温泉スキー場〉の注目すべきポイント。記念すべき100周年シーズンを迎え、国内外から多くの滑り手が訪れているホットなスキー場なので、混雑する日を極力避けて出かけることをおすすめします。

長野県で一番「広い」／〈HAKUBA VALLEY〉／総コース面積923ha

日本を代表するスノーリゾートとして知られている〈HAKUBA VALLEY〉。北アルプス山麓、大町市の爺ケ岳スキー場から北安曇郡小谷村の白馬コルチナスキー場まで、10箇所のスキー場が南北に連なっています。〈HAKUBA VALLEY〉エリア内のすべてのスキー場で使える共通リフト券があり、いくつものスキー場をハシゴするという楽しみ方もできます。
10箇所のスキー場のコース面積の合計は、923ha。複数のスキー場から成るとはいえ、ひとつのスノーリゾートとしては国内で圧倒的な規模感となります。パウダーに定評のある白馬コルチナスキー場、スキーヤーの聖地である白馬八方尾根スキー場、ゴンドラの山頂駅に絶景スポットがある白馬岩岳スノーフィールドなど個性豊かなスキー場がそろうため、1日ではとても滑り尽くせないはず。ぜひふもとに泊まって、できる限り多くのスキー場を制覇してほしいところ。
〈HAKUBA VALLEY〉はアクセスが良好な点も魅力的です。JＲの特急列車が停まるJR白馬駅がエリアの中間に位置し、さらにスキー場間はシャトルバスが運行。雪道運転に自信がない人も安心して移動できるという、至れり尽くせりのスノーリゾートなのです。

長野県で一番「高い」／〈志賀高原スキー場（横手山・渋峠スキー場）〉／標高2,307m

平成のスキーブームを巻き起こすきっかけとなった、1987年公開の映画『私をスキーに連れてって』。〈志賀高原スキー場〉はその舞台のひとつであり、とくにスキーヤーにとっては憧れの地として、不動の人気を誇ります。群馬県との県境付近にそびえる横手山や焼額山のふもとに点在する18のスキー場の総称で、コースの数は全スキー場の合計で79に上ります。
この〈志賀高原スキー場〉のなかでもっとも標高が高いのが、〈横手山・渋峠スキー場〉です。最高地点は2,307mで、国内でもNo.1の高さとなります。標高が高いスキー場ならではの特徴と言えば、ドライな雪質を味わえることと、樹氷を見れる確立が高いことでしょう。できる限り風が少なく、晴天の日を狙って滑りに出かけてみてください。
じつは〈横手山・渋峠スキー場〉の山頂付近には横手山頂ヒュッテという山小屋があり、ここに長野県一＆日本一標高の高いパン屋があります。メニューは焼き立てパン、クリームシチューをパンで包んだパンシチュー、野菜たっぷりのボルシチなど。凍える身体にぴったりなメニューがそろいます。

長野県で一番「急斜面」／〈スノーリゾート ロマンスの神様〉／最大斜度46度

この冬、もっともキャッチーな話題を提供してくれたのが、「木島平スキー場」から名前を一新し生まれ変わった〈スノーリゾート ロマンスの神様〉です。そして、この広瀬香美さんの大ヒットソング『ロマンスの神様』を冠するスキー場には、最高斜度46度という日本一の急斜面をもつパイオニアコースがあります。
パイオニアコースは標高1,351ｍの高社山山頂付近に作られている非圧雪の斜面で、天候次第で極上のパウダースノーを満喫できます。ゲレンデ内とはいえ難易度の高いコースなので、基本的に上級者以外はＮＧ。しかしながら、リフトの下り乗車が可能なので、滑りに自信がない人も高度感あふれる景色を楽しむことができます。
2023-24シーズンから「美容×健康×ウィンタースポーツの融合」をコンセプトにリニューアルした〈スノーリゾート ロマンスの神様〉。スキー場内に「湘南美容クリニック長野木島平リゾート院」が開院したり、地元食材にこだわった健康志向のレストランがオープンしたりと、急斜面以外にも気になる新サービスが目白押しです。

長野県で一番「北」／さかえ倶楽部スキー場

長野県最北端のスキー場は、新潟県との県境付近に位置する豪雪地帯、下水内郡栄村の〈さかえ倶楽部スキー場〉です。標高937ｍの貝立山の南斜面に作られたリフト3本のローカルなスキー場で、地元の滑り手をはじめ、村外からは子連れファミリーも多く訪れています。
スキー場全体としては中級以上の斜面が多く、圧雪されていないことが多い上級者向けコースが2本走っているため、とくに雪が多く降った日の翌朝には玄人スキーヤー、スノーボーダーの姿も。南斜面なのでウェットな雪質で、豪雪地帯ならではの深い雪を楽しめるのが大きな魅力でしょう。
ふもとを悠々と流れる千曲川や苗場山周辺の山々などの大パノラマのなか滑れるのも、〈さかえ倶楽部スキー場〉ならでは。首都圏から目指すスキー場としては長野県内でもっとも遠い場所に位置しますが、ほかにはない雪や景色があり、満足度の高い雪旅になることは間違いありません。