真冬の長野で越える心のバリア。今、改めて考える「信州型ユニバーサルツーリズム」

ユニバーサルツーリズムとは、「高齢や障害等の有無にかかわらず、すべての人が安心して楽しめる旅行(観光庁)」のこと。長野県は独自の「信州型ユニバーサルツーリズム」を提唱し、季節を問わず、美しいアウトドアフィールドをより多くの方に楽しんでもらうための取り組みを推進しています。
GoNAGANO では2024年12月に「アウトドアへ思いを馳せた人たちの愛 2024。」と題したドキュメンタリー動画を公開しましたが、今回はその冬バージョン。
看護師や介護福祉士など専門スタッフを中心に外出支援などに取り組む「ユニバーサル・サポートすわ」の代表・牛山玲子(うしやま・れいこ)さんをはじめ、各所でユニバーサルツーリズムの実現に向けて尽力する人たちを追いました。

バリアだらけの長野県にも、愛を持って越えられる壁がある

小松亮太さん(写真中央)は、生まれつきの脳性麻痺で中学生の頃から車椅子を使用。「一歩踏み出せばサポートしてくれる人や優しい声をかけてくれる人に出会えるので、諦めないでほしい」と話す

社会福祉士であり介護福祉士でもある牛山さん。団体を始める前は高齢者の方の支援を行なっていた

現在は、温泉の入浴介助を中心にさまざまな旅のサポートを行なう。写真は飯山市にある「かまくらの里」

小松亮太さん(写真中央)は、生まれつきの脳性麻痺で中学生の頃から車椅子を使用。「一歩踏み出せばサポートしてくれる人や優しい声をかけてくれる人に出会えるので、諦めないでほしい」と話す

社会福祉士であり介護福祉士でもある牛山さん。団体を始める前は高齢者の方の支援を行なっていた

現在は、温泉の入浴介助を中心にさまざまな旅のサポートを行なう。写真は飯山市にある「かまくらの里」

牛山さんのモットーは「行けるところではなく、行きたいところへ」。ユニバーサルツーリズムと関わりの深い「ユニバーサル・サポートすわ」は、2016年に立ち上げた団体です。
 
牛山さん「ちょうど9年前、私自身が1か月の間に2度の脳梗塞をしてしまって。治療やリハビリのおかげで生活に不便が残ることはなかったのですが、その時から、みんなで“幸福寿命”を伸ばすことを意識するようになりました」
 
例えばツーリズムなら、「あの景色を見たい」「各地の名物を食べたい」「あの人に会いたい」そうした想いや願いが原動力となって、リハビリなどの行動につながり、生きるための活力が湧いてくる。幸福寿命とは、そうして人生において幸せを感じられる期間のことを指します。
 
牛山さん「私のユニバーサルツーリズムの原体験は、養護学校の子どもたちと行ったスキー教室です。日常生活から離れて、スキーという非日常の体験をする。その瞬間の子どもたちの顔を見て、『こんなに素敵な笑顔は、アウトドアフィールドじゃないと見られない』と強く感じました」

地域の人も当事者も、その場にいる人みんなが支え合っていくのが牛山さんたちの理想だ

牛山さんたちが行うのは、スキーを滑るお手伝いではなく、身支度やトイレなど介助の部分

人によっては「寒い」と言葉で伝えるのも難しい場合もある。細かに注意を払って滞在をサポートする

地域の人も当事者も、その場にいる人みんなが支え合っていくのが牛山さんたちの理想だ

牛山さんたちが行うのは、スキーを滑るお手伝いではなく、身支度やトイレなど介助の部分

人によっては「寒い」と言葉で伝えるのも難しい場合もある。細かに注意を払って滞在をサポートする

牛山さん「長野県は山岳県で、夏も冬も観光のバリアをハード面だけで解消するのは難しいと思います。ただ、最近は心のバリアフリーが開かれているのを感じていて。『どうぞ使ってください』と言ってくれる施設や、咄嗟のときに車椅子を支えてくれるスタッフの方、『今日はいい天気でよかったね』と声をかけてくれる地域の人。それぞれの土地にいるみんなが、障害者や高齢者に心を向けてくれる場面が増えていると感じています」

観光地だからこそ、年齢も障害の有無も関係のない地域の選択肢を

「ユニバーサルツーリズム」という言葉がまだ一般的ではなく、「バリアフリーツーリズム」と言われていた2000年代。観光や体験といった分野では、主に後天性の障害者を対象にフラットでバリアフリーなハード整備が推進され、専属のサポーターが同行するような高単価なツアーやサービスが展開されていました。
富士見町でスキー場や温泉施設、宿泊施設を運営する「富士見高原リゾート株式会社」の藤田然(ふじた・ぜん)さんは、そうした状況下にありながらも、地域福祉と観光の両方の視点を持ち、より良いツーリズムの在り方を模索してきた人物です。

水陸両用車椅子「HIPPO」を整備する藤田さん。健脚者が登山でトレッキングシューズを履くように、車椅子もアウトドア仕様に乗り換えれば快適に野外体験が行える

2006年に富士見高原リゾート株式会社へ入職した藤田さん。当初は「いわゆるホテルのロビーで高齢の方や認知症の方が普通に過ごしているのにびっくりした」そう

最大300人ほどが宿泊できるスポーツ&学びの総合施設「ジュネス八ヶ岳」。取材日は、施設の中庭を使ったディキャンプが企画されていた

水陸両用車椅子「HIPPO」を整備する藤田さん。健脚者が登山でトレッキングシューズを履くように、車椅子もアウトドア仕様に乗り換えれば快適に野外体験が行える

2006年に富士見高原リゾート株式会社へ入職した藤田さん。当初は「いわゆるホテルのロビーで高齢の方や認知症の方が普通に過ごしているのにびっくりした」そう

最大300人ほどが宿泊できるスポーツ&学びの総合施設「ジュネス八ヶ岳」。取材日は、施設の中庭を使ったディキャンプが企画されていた

藤田さん「富士見高原リゾート自体が“富士見町のための企業”ということもあり、もとから地域福祉への関心は高かったように思います。町で暮らす障害者や高齢者の受け入れも、ある意味“当たり前”なところがありました。私が入社してすぐ、2006年に国連で障害者の権利に関する条約が採択されて、今後は教育現場でも複合学級が進むだろうという話が出ました。私たちが行っている“障害者も高齢者も受け入れる”というスタンスを、施設や町の強みとして活かしていける可能性を感じました」
 
藤田さんが考えるユニバーサルツーリズムには、2つの側面があります。1つは、障害の有無や年齢を理由に観光や体験を諦めてしまう人に向けてサービスを提供し、機会損失を減らすという経営的な考え方。もう1つは観光地における“Access for all”。すべての人が持つ「観光をする」という権利を保証し、地域の中に選択肢を増やす福祉的な考え方です。

アウトドア用のテントとコットでできた簡易授乳室&大人も使えるおむつ替えスペース。ちょっとした工夫と実践は、災害時にも役立つ

ジュネス八ヶ岳では、障害者支援団体や養護学校、特別支援学級など、年間30組ほどを受け入れる。必要があれば食材を細かくしたりとろみをつけたりといった食事の要望にも個別で対応する

山梨県を拠点に活動をする「ぽかぽかキャンプ」。この日は40名を超える参加者が集まり、障害者も赤ちゃんもみんなでディキャンプを行った

アウトドア用のテントとコットでできた簡易授乳室&大人も使えるおむつ替えスペース。ちょっとした工夫と実践は、災害時にも役立つ

ジュネス八ヶ岳では、障害者支援団体や養護学校、特別支援学級など、年間30組ほどを受け入れる。必要があれば食材を細かくしたりとろみをつけたりといった食事の要望にも個別で対応する

山梨県を拠点に活動をする「ぽかぽかキャンプ」。この日は40名を超える参加者が集まり、障害者も赤ちゃんもみんなでディキャンプを行った

藤田さん「ジュネス八ヶ岳は、グループごとにオーダーメイドに近い形で、それぞれのやりたいという想いを実践できる場所です。高価な設定では利用者が限られてしまうので、ある程度無理のない価格で、大人数が泊まって同じ体験ができることを心がけています。八ヶ岳という地域は、都内から2時間強でアクセスできる長野県の玄関口です。ここでたくさんの楽しい思い出を作って、松本市や白馬村など次の観光地へ足を伸ばすきっかけにしてもらう。さまざまな人に向け、そうした役割を担えたらと思っています」
 
障害があるから「申し訳ない」や、迷惑をかけてしまって「ごめんなさい」という気持ちが続くと、どうしても旅は楽しくなくなってしまう。「そうした生きにくさがなくなるきっかけにもなれれば」と、藤田さんは言います。

「ぽかぽかキャンプ」の開催は今回で3回目。「常連さんは来るときの表情も柔らかくなり、やり取りも良い意味で遠慮がなくなってきたと思う」と藤田さん

先のキャンプには兄弟、姉妹も一緒に家族で参加をする人が多い。仲間と一緒なら誰かが我慢をすることもなく、それぞれのペースで楽しめるのが嬉しい

身体の成長等によっては、家族だけでは対応しきれないことも多々起こる。介護士など専門家のサポートがあれば、本人の希望に近い形で挑戦が叶うのもこうした企画の良さだ

「ぽかぽかキャンプ」の開催は今回で3回目。「常連さんは来るときの表情も柔らかくなり、やり取りも良い意味で遠慮がなくなってきたと思う」と藤田さん

先のキャンプには兄弟、姉妹も一緒に家族で参加をする人が多い。仲間と一緒なら誰かが我慢をすることもなく、それぞれのペースで楽しめるのが嬉しい

身体の成長等によっては、家族だけでは対応しきれないことも多々起こる。介護士など専門家のサポートがあれば、本人の希望に近い形で挑戦が叶うのもこうした企画の良さだ

藤田さん「キャンプやツアーなどのイベントを実施するにあたって、毎年趣向を凝らした企画を考えがちですが、“毎年変わらない企画”を続けることも大切だと思っています。障害者にとっては、『去年できなかったことが今年はできた』『今回はこれをやってみよう』という自己成長の実感につながるからです。障害者や高齢者など当事者が楽しいだけでなく、同行する家族や介助者、私どもスタッフ、さらにはその日そこに居合わせたお客様や地域の方、みんなが一緒に楽しめる、もしくは不快な思いをする人がいない。そうした状況を目指すことで、継続したツーリズムができていくのではないかと思います」

連携強化で叶えたい、長野県らしいユニバーサルツーリズム

夏はサップ、冬はスキー、スノーモンキーで知られる地獄谷のツアーを組んだり山歩きをしたり。車椅子ユーザーに向けて、さまざまなアウトドア体験を提供しているのが、志賀高原でユニバーサルツーリズムに取り組む池上惠光(いけがみ・さとみ)さんです。
 
池上さん「息子が重度の障害を持っていて、保護者として当事者であり、アクティビティを提供する事業者でもあるという立場です。息子が小さい頃はスキーを履かせて足の間に挟んだり、背負ったりしてスキーをしていましたが、成長と共にそれができなくなってしまって。目の前にゲレンデがあるのに一緒にスキーができない、というジレンマを抱えたときに、デュアルスキーに出会いました」

どこに気をつければいいか、どうすればいいか、何度も何度も保護者やパイロットと意見を交わし当日を迎える。山ノ内町の依頼でスキー教室も受け入れるなど、活動の幅は広がっている

池上さんが障害者向けの活動を始めたのは2020年頃

椅子とスキーが一体の専用機材に乗り、ライセンスを持つパイロットが操縦をしてゲレンデを滑走する「デュアルスキー」。写真は志賀高原・一の瀬ファミリースキー場

どこに気をつければいいか、どうすればいいか、何度も何度も保護者やパイロットと意見を交わし当日を迎える。山ノ内町の依頼でスキー教室も受け入れるなど、活動の幅は広がっている

池上さんが障害者向けの活動を始めたのは2020年頃

椅子とスキーが一体の専用機材に乗り、ライセンスを持つパイロットが操縦をしてゲレンデを滑走する「デュアルスキー」。写真は志賀高原・一の瀬ファミリースキー場

池上さん「スキー場は標高が高いので、厳しい寒さが最初のハードルでした。さらにデュアルスキーは座って滑るスキーなので、どうしたらうまく座れるか、安定しない首を守れるか、身体的な部分にはとても気を使っています。医療機器を使用している場合は看護師に同行してもらったり、姿勢の取り方が難しい場合は理学療法士にアドバイスをもらったり、都度工夫をしています」
 
活動を始めてから、池上さんがずっと悩んでいること。それは、障害を持つ人やその家族と、受け入れを行う施設、さらにアクティビティを提供するサポート側など、関わる人の視座の違いです。
 
池上さん「受け入れ側としては、『お金があるなら取り組みたいことはたくさんあるけれど……』など、ハード整備に目が向きがちな状況です。もちろんそれも必要なことなのですが、もっと大切なのはその“前段”にあると思っています。障害を持つ人の日々の生活は本当にハード。当事者も保護者も心に余裕がなければ、スキー場に行きたいなんてないと思うし、“滑りたい”という希望を持てないことも多いと思います。そのためには、きっと福祉という枠組み自体が変わらないと難しい。そう感じるときもあります」

「ここを使っていいよ」と声をあげてくれる施設がもっと増えれば嬉しい、と池上さん

体験会では「子どもと一緒に滑れるなんて夢にも思わなかった」という感動の声が家族から寄せられる

休むところ、おむつを変えるところ、食事ができるところ……それらを全部確認して、やっと障害を持つ子どもとの旅行が実現する

「ここを使っていいよ」と声をあげてくれる施設がもっと増えれば嬉しい、と池上さん

体験会では「子どもと一緒に滑れるなんて夢にも思わなかった」という感動の声が家族から寄せられる

休むところ、おむつを変えるところ、食事ができるところ……それらを全部確認して、やっと障害を持つ子どもとの旅行が実現する

池上さん「一人では無理なんです。いろんな分野の専門家が集まって、それを行政が支えてくれてこそ、きっとユニバーサルツーリズムは成り立っていく。施設や地域も“多様な人を受け入れていかなきゃ”という気持ちは持っているはずなので、みなさんから“あと少しずつ”の後押しがほしいです」
 
「心のバリアフリーを進めたい」と話す池上さんが、今1番注目しているのが、山ノ内町にある地獄谷です。「車椅子の人に来てほしい」という施設側の想いを聞き、何度も検証を重ねてモニターツアーを行い、一緒に必要な整備を進めてきました。
 
池上さん「車椅子の人が通りやすいように道を整えたり、駐車場のトイレに大人のおむつも替えられるユニバーサルベッドを導入したり。同じ目標に向かって協力してくれる、心強い存在だと感じています。まずは1箇所でも、そうして受け入れてくれる人たちと一緒に、理解の輪を広げていきたいです」

新たな流れを北信エリアへつなぐ、挑戦を続ける仲間たち

山ノ内町の介護施設で働く芦原大致(あしはら・だいち)さんは、冒頭に紹介した牛山さんに付いて勉強をしながら「ユニバーサル・サポート北信濃」の活動をスタートした人物です。
日頃は、アロマオイルを使用して介護や子育てのお悩みのサポートする「アロマヘルパー」としても活動中。入浴介助の後のむくみに対しても施術をしたり、介護者家族のケアを行なっています。
そんな業務のなかで、高齢の方が病気になったり、障害を持ってしまったりしたとき、その時点で人生を諦めてしまう場面を目にし「人生の最後まで、やりたいことができる、行きたいところに行けるサポートをしたい」と立ち上げを決めました。

「例えば温泉って、すごく気持ちが良いものなので、本人が安心してその気持ち良さを感じられるような支援をしたい」と芦原さん

作業療法士として働くかたわら、障害のある方のサポートや、心にお悩みのある方のサポートをしている

アロマヘルパーとして、介護や子育ての現場でも活動中

「例えば温泉って、すごく気持ちが良いものなので、本人が安心してその気持ち良さを感じられるような支援をしたい」と芦原さん

作業療法士として働くかたわら、障害のある方のサポートや、心にお悩みのある方のサポートをしている

アロマヘルパーとして、介護や子育ての現場でも活動中

芦原さん「雪が多いとどうしてもハードルが高いと感じてしまうのですが、発想を変えれば、意外と便利な道具は身近にたくさんあるのだと気づきました。最近は、雪上こそ誰でも楽しめる場所なのではないか、とさえ感じるほど。もっと気軽に冬の長野を楽しんでもらえるサポートを増やしていきたいです」
 
取材日は飯山市の「かまくらの里」で、車椅子を牽引して楽に移動ができる補助具「jinriki(じんりき)」など、いくつかの補助具を検証。山ノ内町や野沢温泉村など、周辺エリアへの展開を想定しています。

車椅子の前輪に取り付けるブレード。障害者が雪上を自走するうえでも役立つ

普段の移動でも使っている「JINRIKI」。「雪上でもスムーズな移動ができる」と手応えを感じた様子

車椅子のタイヤには、子どものキックバイク用アタッチメントを装着。柔軟な発想で「やってみよう」という気持ちがバリアを越える力になる

車椅子の前輪に取り付けるブレード。障害者が雪上を自走するうえでも役立つ

普段の移動でも使っている「JINRIKI」。「雪上でもスムーズな移動ができる」と手応えを感じた様子

車椅子のタイヤには、子どものキックバイク用アタッチメントを装着。柔軟な発想で「やってみよう」という気持ちがバリアを越える力になる

例えば親が高齢になって、歩くのが難しくなったとき。
事故や病気をきっかけに、大切な人が身体に障害を持つことになったとき。
 
「それでももう一度あの景色を見たい」と言われたら「なんとかして叶えてあげたい」と思うような、あたたかな気持ちで、改めて自分の暮らす地域や活動の場所を見直してみる。バリアだと思っていた段差は器具を使って乗り越えられるかもしれないし、誰かが手を貸してくれるかもしれない。牛山さんは「ちょっとしたアイディアとひらめきで、ドラえもんのポケットのように、いろんなアイテムが出てくるおもしろい存在でありたい」と話します。
 
牛山さん「少しでも多くの笑顔を見たい、というのが、ユニバーサルツーリズムに取り組んでいる私たちの願いです。笑顔を見られる場所や機会は、着実に県内に増えている。今は、そうした情報を必要としている人にきちんと届けていくのも、私たちの役目だと思っています。『うちはバリアだらけだから』という言葉は一旦横に置いて、『段差や広さはこのくらいなんですが、それでもよかったらどうぞ来てください』って、そんなやり取りが増えていけば嬉しいです」

「バリアを無くすことより、超える楽しさを多くの人と共有したい」と話す牛山さん

Information

撮影:西條聡、新井涼平  文:間藤まりの

Profile

牛山玲子/Ushiyama Reiko

ユニバーサル・サポートすわ代表/信州おもてなしマイスター

茅野市在住。旅行中の入浴介助など、障害者や高齢者で「旅をする人」のサポートを実践。ハードとハートのバリアをフリーにできる信州を目指す。「行けるところではなく、行きたいところへ」「あきらめない旅、人生のお手伝い」をテーマに活動している。

Profile

藤田然/Fujita Zen

富士見高原リゾート株式会社総務課長

富士見町在住。山好きが高じて10年ほど山小屋で働き、2006年に富士見高原リゾートに入社。スキー場やホテルなどいくつかの部署を経たのち、2010年頃から「ユニバーサルフィールド」を目指す取り組みに着手。県内のアウトドアフィールドにおける障害者の受け入れの第一人者。

Profile

池上惠光/Ikegami Satomi

山ノ内町在住。志賀高原を拠点に、障害者を対象としたアウトドアアクティビティの体験提供を行なっている。急性脳症による重度の障害のある高校生の息子を持ち、障害の有無にかかわらず、誰もがアウトドアアクティビティを楽しめる環境をつくるために尽力している。

Profile

芦原大致/Ashihara Daichi

山ノ内町在住。作業療法士として介護施設で働きながら、ユニバーサル・サポートすわの取り組みに関わり、障害のある者の旅行支援を行なっている。今冬より、ユニバーサル・サポートすわと連携し、北信地域を中心とした障害者の旅行支援の取り組み「ユニバーサル・サポート北信濃」を開始。