真冬の飯山市に1ヵ月限定で登場「レストランかまくら村」でいただく名物「のろし鍋」
長野県でも屈指の豪雪地帯・飯山市に真冬の1ヵ月間だけ現れる「レストランかまくら村」。
真っ白な雪の空間で地元名物「のろし鍋」を味わう体験は、この季節、この場所だけの贅沢です。
地元「かまくらのプロ」が作る銀色の空間
長野県の最北に位置する飯山市。豊富な積雪量で知られ、スキーヤーやスノーボーダーも多く訪れる町です。その飯山市に、毎年1月下旬~2月下旬の期間限定でオープンするのが「レストランかまくら村」。秋まで田んぼだった真っ白な大地におよそ20基のかまくらがずらりと並んだ風景には、大人も思わず心が踊ります。
かまくらのなかに入ると、大人5~6人でテーブルを囲めるちょうどいい広さ。入り口が小さいので外の光や音がほどよく遮られ、けれどなかは雪でほの明るく、不思議と落ち着けます。すっぽりと覆われるためか、「なかは意外と寒くない」と驚く人も多いそう。
子どもの頃に小さなかまくらをつくったことはあっても、これほど大きなかまくらに入る経験はなかなか貴重。これらの見事なかまくらをつくるのは、地元飯山市のお父さんたちです。丈夫なかまくらをつくるために、まずは専用の巨大なドーム型風船を膨らませ、その周りに雪を厚く吹き付けたうえで何人もの足でしっかりと踏み固めます。十分強度が出たら、最後になかの風船の空気を抜いて取り出し、完成。地元の知恵を生かし、入り口は山から吹き降ろす風が吹き込まない方角につくられています。
地元産素材がふんだんに入った熱々の名物鍋をかまくらで
そんなレストランかまくら村でいただくのは、きのこなどの地元野菜と飯山ブランド豚「みゆきポーク」を信州味噌で仕上げた信濃平名物「のろし鍋」と、県内でも人気の飯山産コシヒカリのおにぎり。ちなみに「のろし鍋」の由来は、立ちのぼる湯気が戦国時代ののろしに似ているからなのだそう。雪のなかで熱々の鍋をいただく、この場所だけの贅沢な体験です。プランは食事とセットですが、持ち込みも自由なので熱燗や温かい食べ物を持ち込んでも。平日の日中限定で、甘酒かお汁粉から選べる手ごろな「おやつプラン」もあります。
レストランは昼と夜の入れ替え制ですが、とくに人気は夕方からのディナータイム。かまくら一つひとつに明かりが灯り、真っ白な雪に光が揺れる幻想的な世界が広がります。夜は雪が降る日も多く、降りしきる雪を眺めながら鍋を楽しむのも乙なもの。ただし気温はぐっと下がるので、寒さ対策はしっかりと。昼も夜も、スキーウェアなど寒さに耐える服装と靴をしっかり準備しましょう。
期間限定だからこそ早めの予約を
レストランかまくら村の利用は、基本的にウェブサイトで日時を指定する予約制です。予約開始は毎年12月。運営を行う「信州いいやま観光局」のウェブサイトで告知します。台湾やオーストラリアから訪れる人も増えるなど年々人気が出ており、とくに週末夜の枠は予約開始から数日で埋まってしまうこともあるので、早めの予約を。
かまくらで食事を堪能したら、車で10~20分の戸狩温泉や斑尾高原に泊まって温泉やスキーを楽しむのがおすすめです。かまくらレストランのランチやディナーと、周辺の民宿やコテージでの宿泊がセットになったお得なプランは毎年大人気。
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