ビアソムリエ厳選テーマ別3選 長野県のクラフトビールお取り寄せ特集
個性的で実力派のブルワリーが揃い踏みの長野県。
だからこそ、どのクラフトビールを選んでいいか迷ってしまうことも。
そこで、お取り寄せもできて、家飲みにもおすすめのクラフトビールを一挙ご紹介!
掲載内容は、記事執筆時点の情報です。販売状況等は各製造・販売事業者へお問い合わせください。
盛り上がる長野県クラフトビール
年々、人気が高まり、小規模な醸造所(ブルワリー)が続々と誕生しているクラフトビール。老舗から新進気鋭まで多数のブルワリーがあり、その数は全国でもトップクラス(*1)。それぞれ個性的なクラフトビールを生み出していて、味わいもラベルデザインも千差万別です。そこで今回は、お取り寄せができて、おうちでも楽しめる長野県のおすすめクラフトビールをご紹介します。
ご案内いただくのは、ビアソムリエの水井優太さん。手頃な価格でタップ(樽生)のクラフトビールが楽しめる長野市の「JAMES長野ビアマーケット」や系列店の店長などを務め、県内のブルワリーからも厚い信頼を寄せられています。
ビールといえば、大手メーカーのものをキンキンに冷やして飲むのが好きという人も多いでしょう。しかし、香りやコクが豊かなクラフトビールは、温度帯を高めて飲んだり、注ぎ方にこだわったりと楽しみ方もさまざま。また、ワインや日本酒に比べて、仕込みから醸造までのサイクルが早く、シーズナブルといわれる季節ごとの新商品が頻繁に登場するのも魅力です。
水井さん曰く、ブルワリーの技術や研究も日進月歩で、次々と新しいスタイルが生み出されるのも楽しいそう。さらに長野県のブルワリーが、地元フルーツを使ったりホップを自社栽培したりと、地域に密着したビールづくりをしていることも特徴のひとつだといいます。
それでは、ビアソムリエ水井さんがテーマ別におすすめする「厳選長野県クラフトビール」をご紹介します。
1. 老舗のクラフトビール3選
志賀高原ビール 「 ペールエール」
長野県を代表する「志賀高原ビール」は、IPA人気の立役者ですが、アメリカンホップというアロマホップをふんだんに使った「ペールエール」も定評があります。やや軽めの飲み口と、グレープフルーツのような香り。少し高めの8~10℃ほどで飲むと、香りがさらに立ち上がります。
ヤッホーブルーイング 「軽井沢ビール クラフトザウルス ブリュットIPA」
クラフトビール最大手「ヤッホーブルーイング」の軽井沢ビール「クラフトザウルス」は、軽井沢周辺とネット通販でのみ購入可能。なかでもスパークリングワインを彷彿させる「ブリュットIPA」は近年人気のスタイルです。かなりドライな口当たりながら、IPAならではのホップ香に心地よさを感じます。
南信州ビール 「蕎麦(きょうむぎ)」
長野県第一号の醸造所「南信州ビール」はりんごを使った「アップルホップ」などが有名ですが、そば粉が原料の「蕎麦(きょうむぎ)」もネット通販のみの隠れた名品。温度が上がるほど、そば焼酎のような香りが立ち上がる、じっくりと飲みたいビールです。
2.いま注目したいクラフトビール
AJB 「インペリアルミルクスタウト」
「AJB」は野沢温泉村にあり、国内で唯一、大型フーダー(木樽)でも醸造する新進気鋭のブルワリー。「インペリアルミルクスタウト」はコーヒー豆とラクトース(乳糖)を使った、甘みもコクもある濃厚な黒ビール。甘いお菓子との相性抜群で、温度が高くなると甘みが際立ち、より深い味わいに。
OH!LA!HO BEER(オラホビール) 「アンバーエール」
東御市の「OH!LA!HO BEER」は工場新設に伴い、2020年4月からレシピとパッケージを一新。国内のビール大会で何度も金賞を受賞した「アンバーエール」はリッチなコクとほのかな甘みの味わい深いビールで、口当たりがよりなめらかになりました。
松本ブルワリー 「ALL TOGETHER ニューイングランドIPA」
「ALL TOGETHER」は、新型コロナウイルス対策によるニューヨーク発の世界コラボ企画で、同一レシピを世界中のブルワリーがアレンジして醸造。「松本ブルワリー」では大量のモルトとホップで、フルーティーなコクと甘み、重めのボディが後を引く、ヘイジー(濁りのある)IPAに仕上げています。
3.デザイン秀逸!ジャケ買いよし
Hakuba Brewing Company(ハクバ・ブルーイング・カンパニー) 「白馬ブラック」
北アルプスの麓、白馬村の地下水を使って、気さくなオーストラリア人醸造家が醸造し、ラベルも特徴的。「白馬ブラック」はローストモルト由来のビター感とコクがあり、すっきりとした味わいながらビターチョコレートのような余韻も。温度帯を高めてもよし、冬はホットビールもおすすめ。
8Peaks BREWING(エイトピークス・ブルーイング)「Yai Yai Pale Ale(ヤイ・ヤイ・ペールエール)」
2018年に八ヶ岳の麓にできた「8Peaks BREWING」は、ラベルもネーミングもユニーク。「ヤイヤイ」とは、ブルワリーがある諏訪地方の方言で「おいおい」の意。モルトの旨味や甘みを大事にしたペールエールで、温度帯は高めの12~13℃がおすすめです。
麗人酒造「6HOP IPA」
老舗酒蔵「麗人酒造」はアルクマ缶など「信州浪漫ビール」シリーズで知られ、2018年リリースの新ブランド「Reneu(レノイ)」以降はより革新的に。そして「6HOP IPA」は、6種のアメリカンホップをぜいたくに使用。ホップを擬人化したアメコミ調パッケージの説明を読みながら飲むのも楽しいビール。
4.季節ごとの新作をリリース! 注目シーズナル
In a daze Brewing(イナデイズ・ブルーイング)「ヘイジーデイズ」
旬の地元産フルーツ系ビールで個性を際立たせている伊那市のブルワリー。濁りのある「ヘイジーデイズ」シリーズのなかでもイチゴを使ったこちらは「ジューシーストロングペールエール」という芳醇な果実感が味わえる新スタイル。温度帯が上がると、よりフルーツ香が高まります。
松本ブルワリー「ステイホーム タクノミ」
こちらも新型コロナウイルス対策で宅飲み用にリリースされた、家飲み(宅飲み)に最適なセッションIPA。通常のIPAよりアルコール度数は低めながら、しっかりとしたホップのアロマと苦味とのバランスがよく、何杯でも飲めてしまいそう。夏はキンキンに冷やして、BBQでガブ飲みが最高!
志賀高原ビール「スノーモンキーIPA」
音楽フェスに合わせて年2回だけリリースされる限定ビール。開けてすぐから余韻まで、とことんホップの香りが楽しめて、甘みが少なくドライな味わいで、水井さんがいち押しのクラフトビール。ボトルの底に溜まった酵母もしっかりと混ぜ込み、香りを高めて飲んでほしいヘイジーIPAです。
※今回ご紹介したシーズナルのクラフトビールは、時期によって売り切れになっている場合もございますので、各ブルワリーのシーズナル新作クラフトビールをぜひチェックしてみてください。
もっとおいしく! 家飲み上級テク
クラフトビールのおすすめの飲み方はグラスに移すこと。グラスに注いだときに香るホップのアロマを楽しめるからです。ワイングラスのように口が狭いグラスのほうが香りを閉じ込めてくれます。 濁りのあるビールは、ボトルの底にホップの香りを閉じ込めた酵母が溜まっているので、ボトルごとしっかりと振って混ぜ込むとフルーティー感がアップ。開栓時に炭酸が吹き出さないよう、振ったボトルをテーブルに置き、ゆっくりと回転させ、栓抜きなどで側面をコツコツと叩くのがポイントです。
酵母の風味が苦手な人は振らずに上澄みの液体部分だけ注ぐとよいでしょう。
ホップを大量に使ったビールは時間とともに香りが飛んでしまうので、早めに飲むのがおすすめ。一方、黒ビールやバレルエイジとよばれる長期熟成ビールは、賞味期限に限らず、1~2カ月冷蔵庫で寝かせたほうがコクが出てまろやかになります。また、高アルコール度数のビールは長期保存ができるので、冷蔵庫でしばらく保管し、製造年月日ごとに飲み比べするのも家飲みならではの楽しみ方。同じビアスタイル2本を一度に飲み比べるのも、家飲みだからこそ。
この機会に長野県のクラフトビールのさまざまな飲み方を楽しんでみてください。
参照 *1
ALWAYS LOVE BEER
「最新458カ所!全国クラフトビール醸造所/マイクロブルワリー 一覧」
Beer Cruise 「甲信越 クラフトビール一覧」
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