白馬のハンバーガーと言えばココ！ 〈Sounds Like Cafe（サウンズライクカフェ）〉

白馬の繁華街とも言えるエコーランド。メインストリートはまさに飲食店銀座で、新旧の名店が軒を連ねています。
その中ほどにあるのが「Sounds Like Cafe」です。2009年にオープンした、白馬エリアのハンバーガーショップの草分け的存在ですが、実はコーヒーが一番の売りだそうです。コーヒーに魅せられた店主の中尾さんは、カフェ文化の発達したオーストラリアで武者修行ならぬコーヒー修行。店内のロースターで自家焙煎したコーヒーメニューは、全て豆を選ぶことができます。ロングブラックやフラットホワイト、さらにお酒入りのカフェラッテ、カフェコレットなどなど、種類もかなり充実していて迷ってしまいます。
ほのかにコーヒーの香りが漂う店内。特にスノーシーズンは外国人率も高く、飾りつけや調度品の雰囲気と相まって、どこか海外のカフェにいるよう。イスやテーブルもそれぞれ違いどれも素敵です。空席がいくつかあるときは、どのテーブルに座るか悩んでしまいます。ケーキやマフィンと一緒にカフェタイム。いつも混んでいる人気店ですが、それでも運よく空いている時間があると、ゆっくりとした空気が流れます。
そんな素敵なカフェですが、やはりハンバーガーがお目当ての人が多いそう！　バーガーの種類もいろいろあるのですが、2大人気メニューは「チキンバーガー」と「ビーフバーガー」です。ちなみに、まちゃくんはチキン推しですが、筆者は圧倒的にビーフ派です。
はみ出すボリュームでサクッとしたチキンか、ジューシーな旨味染み出すビーフか……。悩ましいです。いずれにせよ、ボリューム満点のバーガーをギュッと握ってかぶりつくのは、この上ない幸せ。付け合わせのフライドポテトとピクルスをつまむ間も惜しく、夢中になってしまいます。バンズもお店で焼いています。閉店する頃、店内にはパンの焼ける香ばしい匂いが漂っていました。明日も食べに来たくなってしまいますね！

白馬の食材をふんだんに使った優しい味 〈おばんざい＆かふぇ ごま〉

村内を南北に通る幹線、国道148号線沿い。白馬駅と神城駅のちょうど中間あたりにお店はあります。店舗が数件が並ぶ中、そこだけ山小屋があるような佇まい。表からでは店内の様子が分かりにくいですが、扉を開ければ温もりのある雰囲気で、奥のカウンター越しに店主の“ごまちゃん”が迎えてくれます。
通称「ごまカフェ」。白馬では珍しい「おばんざい」を中心とした料理が提供されます。おばんざいとは、京都の日常のお惣菜のことを言います。祖母から母、母から娘へと受け継がれる京都の家庭料理です。
食事メニューのベースとなる「おばんざいセット」は、あえて細かい内容を決めずに旬のものを少しずついただける贅沢。ご飯も白馬産の紫米、同じく白馬で育った大豆から作った自家製味噌のみそ汁など、（冬は季節的に厳しい部分もありますが）地元野菜をふんだんに使用した組み合わせで、栄養のバランスも良さそう！　優しい味付けで、体にいいものを食べている実感があります。ガッツリ食べたいときは、チキンカツや唐揚げを追加できますよ。
食後は名物のプリン、はたまたレアチーズケーキもおすすめです。
実は店主の“ごまちゃん”は、山小屋でも働いていたほどの大の山好き！　登山やバックカントリーなど、山の話で盛り上がること間違いなし。すぐそばにはコアな登山道具の店もあり、山に精通したガイドたちが集うスポットでもあります。
スキー帰りのほっこりタイム。空腹と一緒に心も癒されるようです。

つい長居してしまう 憩いのカフェレスト〈憩（いこい）〉

小谷村、「つがいけマウンテンリゾート」の日帰り（第一）駐車場のすぐそば。温もりのある光が雪景色にこぼれる外観に誘われドアを開けると、懐かしい“喫茶店”がそこにあります。スキー客はもちろん、栂池ローカルの滑り手たちやスキー場スタッフたちにも愛されて続けてきました。昭和のスキーブームの頃、先代がオープンしたお店は増築した部分もありますが、店内は当時の面影を残したままのレトロな雰囲気です。
スキーシーズン中は朝７時にオープンし、そのままランチタイム。しかもありがたいことにアイドリングタイム（中休み）もなく、夜の９時まで開いています。ありがたいのは、午後のティータイムにも食事メニューが食べれること！　早めに滑り終わって遅い昼食をとりつつ、場合によっては夕食も兼ねて。宿の夕食を食べた後に飲みに行ったり、デザートを食べに行ったりすることもできます。
メニューは可愛らしい盛り付け、一見洋食っぽい見た目で登場しますが、内容は和食が中心です。定番からちょっと個性的なものまで、幅広いラインナップでどれも魅力的。人気なのは「から揚げ」のシリーズで、バリエーションがあるのでお腹の空き具合と相談して。さらに毎シーズン新メニューが登場するのでそれも楽しみです。
丁寧に作ってくれている分、時間はかかります。滑った後の余韻に浸りながら、友人と語らいながら、ひとりで漫画を読みながら、できあがりを待っているのも幸せなひととき。食後につい誘惑に駆られてメニューを開き、デザートを追加オーダーしてしまうので、滑った以上にカロリーを摂ってしまっているかも……。

撮影・文：杉村 航
 

監修：佐藤正昭
白馬村在住のスキーガイド。慎重で丁寧なガイディングに定評がある。実はかなりのローカル情報通で、白馬・小谷エリアのネタの宝庫。
JMGA登山ガイドステージⅡ、スキーガイドステージⅡ。
元SAJ正指導員。小谷村山案内人組合所属、北アルプス北部遭対協。